俳優が映像で「先輩の芸を見る」ことの意味とは——
——舞台は一期一会ですが、映画は映像として残っていきます。俳優にとって、芸を映像で記録することにはどんな意味があるのでしょうか?
團十郎:25日間公演をして、そのうちの2日間で撮影することに合わせてやっていくというのは、あまり美しくないなと個人的には思っています。
上演中ではなく別の日に、カメラをちゃんと客席に置いて撮影するのが理想的ではないでしょうか。
——過去の名優の映像を見ることは、資料として貴重なのでは?
團十郎:その日のコンディションって、みんな違うのです。資料としてはありがたいですが、映像だけを見て、それをそのまま正解だと思ってはいけないと思います。
先輩がいる以上は、その方からしっかり教わったほうがいい。ちゃんと肉体に落とし込んだところで、映像を見て考えるというのは、ありだと思います。
新之助:僕は映像で残っていると思うと、すごくありがたいです。自分の映像も撮って、後で見返して、「ここを直していこう」とか考えるのは嫌じゃないです。昔の先輩たちの映像を見ていると、すごく勉強になります。
團十郎:練習のための映像が俳優にあるというのは、いい面も悪い面もあります。でも、まずは教わることが大事ですね。






