10月、浅草寺本堂裏に4年ぶりに帰ってくる「平成中村座 十月大歌舞伎」。その製作発表記者会見が、7月28日に東京都内で行われました。
「平成中村座」は、江戸三座の筆頭である中村座を現代によみがえらせたいという十八世中村勘三郎さんの思いから、2000年に浅草に誕生した芝居小屋です。舞台と客席が近く、俳優と観客が一体となる特別な空間は、多くの歌舞伎ファンを魅了してきました。
今回の公演では、中村勘九郎さんが初役で助六を勤める『助六曲輪初花桜』、中村七之助さんが女方の大役・戸無瀬に初めて挑む『仮名手本忠臣蔵 九段目 山科閑居』など、注目の演目が並びます。
会見には、中村勘九郎さん、中村七之助さん、中村勘太郎さん、中村長三郎さんが登壇。それぞれの役への意気込みを語りました。

「平成中村座 十月大歌舞伎」第二部『助六曲輪初花桜』特別ビジュアル
第一部は華やかな舞踊と名作、そして親子三人の『連獅子』
第一部は、成駒屋三兄弟の襲名披露以来の上演となる舞踊『初帆上成駒宝船』で幕を開けます。
勘九郎さんは「とても洒落た舞踊で、僕自身とても楽しみにしています」と期待を寄せました。
続く『仮名手本忠臣蔵 九段目 山科閑居』は、平成20(2008)年10月の「平成中村座」で、十八世中村勘三郎さんが初役で戸無瀬を勤めた、中村屋にとって思い出深い演目です。
今回は、戸無瀬を七之助さん、大星由良之助を勘九郎さん、お石を中村扇雀さん、加古川本蔵を中村座初出演となる中村鴈治郎さんが勤める、充実の配役が実現しました。
そして第一部を締めくくるのは『連獅子』。
令和3(2021)年に勘太郎さん、令和6(2024)年に長三郎さんが、それぞれ歌舞伎座で父・勘九郎さんと踊ってきた『連獅子』。今回は初めて、勘九郎さん、勘太郎さん、長三郎さんによる親子三人の『連獅子』が披露されます。
「平成中村座 十月大歌舞伎」第一部『連獅子』特別ビジュアル
勘九郎さんは、「この3人で『連獅子』を踊るのは初めてですが、『平成中村座』で『連獅子』が上演されるのも初めてです。あの空間で三人が毛振りをどう見せられるのか、とても楽しみです」と笑顔。
さらに、「父からは、『連獅子』を通して、目上の人と踊る時の礼儀や心構えも教わりました。その精神を息子たちに伝えていきたい」と語り、「勘太郎に背を抜かれて、父の気持ちが少しわかったような不思議な感覚があります」と、親としての思いものぞかせました。
中村勘太郎さん
勘太郎さんは、「前回『連獅子』を踊った時には、『連獅子五箇条』を作っていただき、それや映像資料を見ながら稽古したことが印象に残っています」と振り返ります。
中村長三郎さん
一方、長三郎さんは、「僕は3年ぶりの『連獅子』です。祖父、父、叔父(七之助さん)が勤めていた“三人連獅子”に、こんなにも早く挑戦できることに驚いています。一生懸命頑張りたいです」と意気込みを語りました。
「平成中村座 十月大歌舞伎」製作発表記者会見に登壇した、左から中村長三郎さん、中村七之助さん、中村勘九郎さん、中村勘太郎さん。
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