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年を重ねて似合うもの 60代からの大人の装い 素敵なあの人Web

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【60代映画】北村匠海×宮沢りえが親子役に。映画『しびれ』が描く愛と憎しみの20年

【見どころ2】宮沢りえが魅せる熱演―夜の街で働きながら葛藤する母の20年

映画『しびれ』より大地の母・亜樹(宮沢りえ)

子どもを学校に通わせず、仕事のためとはいえ何日も家を空け、家事も子ども任せ。そんな母親・亜樹を演じたのは宮沢りえさん。いわゆる育児放棄をしている母親ということになるのですが、大地を愛おしむ気持ちも持ち合わせています。

おそらく自身が育った環境ゆえの無知や男運の悪さもあり、必死で生きた結果こうなっている、という部分がないわけではない。そんなグラデーションのある難役を見事に演じ切っています。

大地役は4人のリレーですが、母親役は宮沢りえさん一人。息子の成長に伴う時間経過をどう表現されているかもぜひご注目ください。

【映画とごはん】物語の切なさを際立たせる「レトルトごはん」の食卓

映画『しびれ』より少年時代の大地(加藤庵次)と母(宮沢りえ)

基本的に食事はひとりでしていることが多い大地。少年時代も大人になってからも、炊き立てのごはんではなく「レトルトごはん」が家庭の味のよう。お金がないので魚の缶詰をほんの一口おかずにして、ちびちび食べています。その様子が何とも切なくて胸を突かれます。母はたまに帰宅してもビールを飲むばかりですが、自分の分も大地に食べさせようという気持ちもあるようで、それもまた切ないわけです。

過酷な現実のなかで麻痺していく心と、それでも消えない母子の絆。言葉を失った少年期から大人へ、痛みを抱えながら懸命に生き抜く大地が受け取った愛の形とは? 冬の静寂の中に灯る温かな光を、ぜひ映画館で受け止めてみてください。

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この記事を書いた人

富田夏子

ライター/映画ごはん研究家 富田夏子

雑誌ライター歴21年。得意分野はエンタメ、フード、ライフスタイル。映画ライター/映画ごはん研究家として、「映画とごはんをつなぐメディア」をSNSで展開し、映画と食に関連する情報や体験をシェアしている。日本映画ペンクラブ会員。
雑誌やWEBへの映画レビュー連載歴は14年で、俳優や映画監督のインタビューも手がける。料理取材の試食は残さず食べる食いしん坊。

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