権力と愛を失った老王の末路。中村芝翫が魅せる美しく残酷な「リア王」
リア王を演じる芝翫さんは、今年、歌舞伎俳優として大きな節目となる襲名10年目を迎えます。そんな芝翫さんが演じるリア王は、老いと孤独に翻弄されながら、次第に自らの運命と向き合っていく人物。
次女リーガンには朝月希和さん、末娘コーディリアには井上小百合さんが扮します。3人姉妹はそれぞれ、父・リア王との関係の中で異なる運命をたどっていきます。

リーガンを演じる朝月さんは、稽古を重ねる中で、「シェイクスピアの描く、人間の芯をつくような台詞」に考えさせられたそうです。

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左から、リーガン(朝月希和さん)、ゴネリル(松下由樹さん)
井上さんは、400年以上前に書かれた作品でありながら、そこに描かれている人間の姿に強く心を動かされたと言います。
「人間の浅はかさや愚かさ、でも美しくて尊くて儚い部分が描かれていて、『人間って何なんだろう』と考えていた1ヶ月間のお稽古でした」

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末娘コーディリア・井上小百合さん
コーディリアは、3人の娘の中で唯一、父に対して偽りのない言葉を伝える女性。実直で嘘がつけない人物だけに演じる難しさもあったそうですが、「まっすぐ世の中を見てみようと考えるに至りました」。

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左からコーディリア(井上小百合さん)、リア王(中村芝翫さん)
一方、リア王を取り巻く人物たちも、それぞれに強烈な存在感を放っています。
兄を陥れるエドマンドを演じるのは大野拓朗さん。弟の策略に翻弄されるエドガーには三浦涼介さんが扮します。

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父と兄を騙し、のしあがろうとするエドマンド・大野拓朗さん

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弟に翻弄されるエドガー・三浦涼介さん
三浦涼介さんは「稽古を経て改めて、シェイクスピア作品の偉大さ、演じることの大変さを感じています。この素晴らしい劇場に入ってお稽古を数日重ねてまいりましたが、ワクワクドキドキが増してきました」と語ります。
一方、大野さんも手応え十分の様子。
「セリフを発するだけでも腹筋が筋肉痛になるほど、すごくパワーを必要とする作品です。1カ月以上にわたる稽古を通して、ようやくシェイクスピア劇との向き合い方がわかってきました」

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左から、ゴネリル(松下由樹さん)、エドマンド(大野拓朗さん)



