【見どころ2】「星の王子さま」、木、建築…様々なモチーフがちりばめられ、心地よい余韻が残る

タイトルの『箱の中の羊』は、サン=テグジュペリの『星の王子さま』に登場するエピソードから。「大切なものは、目に見えない」という有名な作品テーマが、この映画の根底にも流れています。

また、妻は木のぬくもりを大切にする建築家であり、庭に植えたレモンの木や植物を大事に育てていること。夫は工務店の二代目社長で、田中泯さん演じるベテランの大工を尊敬し、木の香りに癒されていることなど、作中には「手しごと」や「木」が象徴的なモチーフとして登場します。
これに対して是枝監督は「(木のネットワークとコンピューターネットワークを重ねて)目に見えない繋がりを描けるのではないかと思った」と、その意図を明かしています。ヒューマノイドと対比しているようでどこかつながっている「木」の存在を考えたとき、一組の夫婦、ある家族の物語でありながら、宇宙的な広がりも感じました。観終わった直後より、後からじわじわと余韻にひたれるような作品です。
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