【見どころ1】重厚なミステリー&何層にも重なる人間ドラマ

よい噂がなかったひとりの探偵が殺害され、その事件を追う元同僚の探偵と助手がたどり着いたのは、重い障害のある男の子「新」の存在だった……というところから物語が大きく動き出します。原作は、作者が障がい者の息子を育てた経験をもとに書いた同名小説。その後続く探偵シリーズの1作目でミステリーとしても重厚ですし、過去に傷を抱えた登場人物が織りなす人間ドラマの部分もかなり見ごたえあります。

「新」を取り巻く大人たちの秘めた思いや後悔が、やがて傷口を開くようにあふれ出し、この先誰がどんな選択をするのか、画面から目が離せません。
【見どころ2】人間の根源に問いかける深いテーマ

「新」の運命を通して、生まれてきた意味、生きる意味、血がつながっている意味、子どもを育てる意味、家族を守る意味、そして”親であること”と”親になること”の違い……人間の根源に関わる問いを痛いほど投げかけてくる作品。観る側も「自分だったらどうだろう」と考え、簡単には出ない答えを探しあぐね、気づかぬうちに涙があふれてきます。



