通し狂言だからこそ味わえる『忠臣蔵』の奥深さ
——最後に、貴重な通し狂言ならではの面白さを教えてください。
隼人 普段の歌舞伎座は、「見取り狂言」といって、お芝居の面白いところを並べる上演形態が中心です。一方、今回の『忠臣蔵』の通し狂言を昼夜ともにご覧いただきたいのは、物語の起承転結がはっきりわかるからです。一つ一つの段が、単独で上演されるほど完成度の高い舞台ですから、ぜひ楽しみにしていただきたいですね。
右近さんが出演する大序や「四段目」は、通し上演でなければなかなか観る機会がありません。歌舞伎がお好きな方には、そうした段にも注目していただきたいですし、初めて歌舞伎をご覧になる方にとっても、歌舞伎の歴史を強く感じられる空間になると思います。
右近 この長いお芝居を楽しめるということは、健康じゃないとできません。これをご覧になって大丈夫だったら、皆さん、健康だということです(笑)。

長い物語を通してこそ見えてくる人物の心の動きや、それぞれの段に込められた芸の魅力があります。受け継いだ芸と、右近さんや隼人さんという今を生きる俳優ならではの感覚が交わる『仮名手本忠臣蔵』。物語とともに、受け継がれてきた型や芸の奥行きにも出会える今回の通し狂言は、『忠臣蔵』という名作を、あらためて深く知る機会となりそうです。
吉例顔見世大歌舞伎
通し狂言 仮名手本忠臣蔵
2026年11月1日(日)~25日(水)
チケット発売日
10月14日(水)10:00よりWeb・電話受付開始
チケットWeb松竹(24時間受付)
https://www1.ticket-web-shochiku.com/t/
チケットホン松竹(10:00-17:00)
ナビダイヤル 0570-000-489
詳細は公式サイトをご覧ください。
https://www.kabuki-bito.jp/theaters/kabukiza/play/986
ヘアメイク/Storm〈尾上右近さん〉、川又由紀〈中村隼人さん〉 スタイング/三島和也(Tatanca)〈尾上右近さん〉、石橋修一〈中村隼人さん〉 撮影/平林直己(ヒラリングラフィックス) 執筆/杉村道子
Related



