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【60代エンタメ】韓国文学案内②「国を超えて女性読者をエンパワーメントしている」おすすめ4選【好奇心の扉・後編】

もし両親を雇用する経営者が家族でいちばん有能な娘だったら

『29歳、今日から私が家長です。』

『29歳、今日から私が家長です。』 イ・スラ 著 清水知佐子 訳 ¥1,870 CCCメディアハウス

イ・スラ 著 清水知佐子 訳 ¥1,870 CCCメディアハウス

厳格な祖父が支配する家庭に生まれたスラ。成長した彼女は物書きとして成功し、一家の生計を担うようになる。やがて両親を“雇用” する立場となり、家族の経済と決定権を握る存在―つまり家長となる。だがこれは、家父長制を単純に否定する物語ではない。スラはむしろ、常に合理的で立派な家長であろうと考え行動する。

では、家父長の時代が終わり「家女長」の時代が訪れたとき、家族は本当に幸せになるのだろうか。家族という制度のあり方を軽やかなユーモアとともに問うこの作品は、その未来に希望を感じさせる。

「原題は『家女長の時代』。家族でいちばん有能な娘が家長になったら、という思考実験は、若い世代への目線をアップデートしてくれます」

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小山内園子さん

韓日翻訳者・社会福祉士 小山内園子さん

1969 年生まれ。東北大学教育学部卒業。NHK 報道局ディレクターを経て、延世大学などで韓国語を学ぶ。ク・ビョンモ『破果』(岩波書店)で翻訳ミステリー大賞を受賞。最新の翻訳書はキム・ユダム『ケアする心』(白水社)。そのほか、主な訳書にカン・ファギル『大仏ホテルの幽霊』(白水社)、キム・イソル『わたしたちの停留所と、書き写す夜』(エトセトラブックス)、イム・ソヌ『光っていません』(東京創元社)など多数。著書に『〈弱さ〉から読み解く韓国現代文学』(NHK 出版)、翻訳家すんみさんとの共著『2 人は翻訳している』(タバブックス)。

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