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【60代エンタメ】韓国文学案内②「国を超えて女性読者をエンパワーメントしている」おすすめ4選【好奇心の扉・後編】

素敵世代へ贈る韓国⽂学案内(2)

通り過ぎたけれど忘れてはいない私たちの「感情」

『その猫の名前は長い』

『その猫の名前は長い』イ・ジュヘ 著 牧野美加 訳 ¥2,310 里山社

イ・ジュヘ 著 牧野美加 訳 ¥2,310 里山社

若くして家計を支える娘が、先輩女性社員に淡い恋心を抱く表題作「その猫の名前は長い」。子育てと家事の合間に育まれた女性同士の友情に亀裂が走る「わたしたちが坡州に行くといつも天気が悪い」。妻の外見ばかりを愛し内面を見ない夫の視点で描かれる「夏風邪」など、韓国社会の生活のリアリティをすくい取った9 つの短篇が収められている。

なかには、1991 年に数十万人が参加した民主化デモをモチーフにした自伝的作品「水の中を歩く人たち」も。その物語のディテールは音もなく心の奥に入り込み、やわらかな部分をそっと押す。

「中年女性にのしかかる家父長制の重圧、抑圧。ままならない人生ではあるけれど、静かに連帯し、抗う姿に元気がもらえる短篇集」

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小山内園子さん

韓日翻訳者・社会福祉士 小山内園子さん

1969 年生まれ。東北大学教育学部卒業。NHK 報道局ディレクターを経て、延世大学などで韓国語を学ぶ。ク・ビョンモ『破果』(岩波書店)で翻訳ミステリー大賞を受賞。最新の翻訳書はキム・ユダム『ケアする心』(白水社)。そのほか、主な訳書にカン・ファギル『大仏ホテルの幽霊』(白水社)、キム・イソル『わたしたちの停留所と、書き写す夜』(エトセトラブックス)、イム・ソヌ『光っていません』(東京創元社)など多数。著書に『〈弱さ〉から読み解く韓国現代文学』(NHK 出版)、翻訳家すんみさんとの共著『2 人は翻訳している』(タバブックス)。

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