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【60代エンタメ】WEST.小瀧望が「極悪人」に挑戦!井上ひさしの未上演戯曲『うま-馬に乗ってこの世の外へ-』開幕!「役者が息を吹き込み、生まれたコメディ」

「『あ、こういうことか』と思えた瞬間、太郎に近づいている自分が恐ろしくなった」

小瀧さんは、太郎という人物を理解することは試行錯誤の連続だったと振り返ります。

「太郎の選択は、小瀧望にはない選択が多い。それはなぜなんだろうと考えるのは楽しかったですが、出口の見えない模索のように感じた時期もありました」

特にラストシーンについては、とことん考え続けたそうです。

「『こうすれば効率がいいのに、なんでこうしなかったんだろう』と、ずっと考えながら演じていました。でも、ある日『あ、こういうことか』と思えた瞬間があって。そのとき、どんどん自分が太郎に近づいているようでちょっと恐ろしくなりました」

「この原石のような作品を、お客様にも一緒に磨いてほしい」

最後に藤田さんは、本作の魅力について、「作劇上の大きな趣向としては、喜劇に見せかけた悲劇や、悲劇に見せかけた喜劇がたくさんあります」と語りました。

「“村”という共同体を、よきものが変化させるのではなく、太郎という“悪”なるものが変えていく。その仕掛けがどこに潜んでいるのか、お客様に発見していただけたらと思います」

舞台『うま-馬に乗ってこの世の外へ-』 太郎に惹かれるお京は、たよりにならない夫・五助(小柳心)に冷たくふるまう。

撮影:岡千里
太郎に惹かれるお京は、たよりにならない夫・五助(小柳心)に冷たくふるまう。

「キャスト・スタッフで何度もディスカッションを重ね、その仕掛けをお客様に楽しんで発見していただけるように作りました。たくさんのお客様に見ていただきながら、この原石のような作品を磨いていただけたらうれしいです」

と締めくくりました。

PARCO PRODUCE 2026
『うま -馬に乗ってこの世の外へ-』

作/井上ひさし
演出/藤田俊太郎
出演/小瀧望 音月桂 加藤梨里香 大鶴佐助 小松利昌
小林きな子 小柳心 尾倉ケント 森加織 
安井順平 梅沢昌代
企画・製作:株式会社パルコ

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この記事を書いた人

杉村道子

編集・執筆 杉村道子

カルチャー系を中心にインタビュー記事を執筆しています。趣味は歌舞伎、落語、ミュージル、ストレートプレイに小劇場と、ひたすら雑食舞台鑑賞。年に何本見ているのか、最近は怖くて数えていません。

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