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【シニアの美容学】化粧品はどうやって肌に届く? 浸透技術のひみつを研究員が解説!

美容成分をより効率よく肌に届けるため生まれたカプセル技術

成分を浸透させるためのテクノロジーとして注目を集めるカプセル技術。そのタイプの違いを、お話を聞いたコスメデコルテのカプセルを例に挙げて解説します。

固形の油分を入れるためにつくられた「マイクロバームカプセル」

固形の油分を入れるためにつくられた「マイクロバームカプセル」

バームのような固形の油分を内包できるカプセル。このカプセルを活用すれば、ローションなどの液状のテクスチャーにこっくりとした油分を大量に入れ込めるのがメリット。ローションみたいにみずみずしく潤す機能とバームやクリームのようにふたをしてシールドする機能の両立が可能に。

層間の成分をじっくり放出「多重層バイオリポソーム」

層間の成分をじっくり放出「多重層バイオリポソーム」

玉ねぎ状の層が幾重にも重なる構造をした極小カプセルで、大きさは毛穴より小さい0.1〜0.3ミクロン。層の間に水溶性の美容成分を多く抱え込み、肌内でその層が外側から徐々にほぐれることで、成分と潤いがじっくりと届きます。層状の構造が肌のバリア機能を担うラメラ構造と似ているため、肌なじみ抜群。さらにカプセルそのものがラメラ構造を修復してバリア機能を立て直し、潤いを高めるという役割を果たすことも。後から使う化粧品のなじみもサポートしてくれるのも嬉しい機能。

リポソームとは?

生体の構成成分であるリン脂質で作られた超微細なカプセルで、化粧品はもちろん、薬を患部に効率よく届けるドラッグデリバリーシステムの一環として、医薬品分野でも使われています。化粧品では、カプセルの中に入れた成分を角層の狙った場所に、狙ったタイミングで届けるために用いられています。

油溶性の成分もたっぷり抱える「ナノバイセル」

油溶性の成分もたっぷり抱える「ナノバイセル」

大きさは0.02〜0.07ミクロン。ディスクのような平坦な面を持つナノバイセル。肌のバリア機能にとって重要な成分、セラミドを配合しやすい形状をしているのが特徴です。セラミドは平面上に並ぶ性質があるため、球状のカプセルには配合しにくいという課題があります。この課題を解消するために開発されたのが、コスメデコルテのナノバイセルなのです。

COLUMN
\こんなカプセル技術も!/単層リポソーム

単層リポソーム

リン脂質による一層の膜で構成された極小のカプセルが単層リポソーム。脂質でできた膜がひとつだけというシンプルな構造で、カプセルの内側にはたっぷりの水溶性成分を入れることが可能。肌にサッとなじんで、美容成分をスピーディに届けます。最近では、成分を表皮にとどめる表皮用リポソームと真皮まで浸透する真皮用の単層リポソームといった異なるタイプを使い分けているブランドもあります。

教えてくれたのは

小林豊明さん

コーセー研究所
皮膚・薬剤研究室
小林豊明さん

2008年入社。ポイントメイク製品の処方開発などの後、15年以上、皮膚科学研究に取り組む。現在はアンチエイジング、美白、保湿化粧品などの開発と効果検証の研究に従事。

田口冴恵さん

コーセー研究所
スキンケア製品研究室
田口冴恵さん

2018年入社。スキンケア研究室にて、化粧水、乳液、クリームといった基礎化粧品開発に従事。カプセル技術などの製剤からスキンケアが与える対人印象の変化まで幅広く研究。

イラスト/七月マイ 文/入江信子

※素敵なあの人2026年10月号「大人の美容学第5弾 化粧品の成分&浸透技術の傾向と対策」より
※掲載中の情報は誌面掲載時のものです。商品は販売を終了している場合があります。
※画像・文章の無断転載はご遠慮ください

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