何者にもなれないかもしれないでも大切にしたい夢がある
『わたしたちの停留所と、書き写す夜』

キム・イソル 著 小山内園子 訳 ¥2,200 エトセトラブックス
40 代、未婚無職の「わたし」は、老いた両親やDV被害で実家に戻った妹親子のケアに追われている。詩人になる夢も、「あの人」とのささやかな幸福もあきらめて、家族のために日々を費やす日々。1日の終わりに好きな詩を書き写す時間だけが、自分を取り戻すひとときだったが、それさえ失いかけたとき、彼女はある選択をする。
家族のケアを引き受けながら人生が停滞していく感覚を細やかに切実に描いた、韓国フェミニズムの潮流のなかから生まれた「人生小説」。
「誰ひとり悪い人がいなくても生まれる悲劇もあります。そのなかでいちばん弱い人は自分の人生を卑下しがちになりますが、それでも自分の意思を尊ぶ主人公の姿勢には教えられ励まされる思いがあります」
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