夏の装いは、薄い素材や色、胸元が開いたデザインのアイテムが多く、顔まわりが貧弱に見えやすくなります。そんな風に夏に着こなしが決まらないのはどうしてか。自信が持てない素敵世代にアクセサリーが救世主になる、と語る、スタイリストの地曵いく子さんにお話を伺いました。
なぜ夏の着こなしが老け見え&貧相になるのか?
「アクセサリー使いが大事なワケ」
「いまを楽しむ」アクセサリーで 装いも気持ちも若々しく!
編集部 素敵世代にとって悩みがちな夏服。シンプルになり過ぎて、老け見えや貧相な印象になるのが気になります。
地曵さん 近年の暑さもあって、夏服はますますカジュアル化していますよね。Tシャツだって、昔はぺろっと1枚で着るだけで可愛かったのに、いまだと「あら?なんだかさびしい人……」に見えてしまう。そこで頼りたいのが、アクセサリーの力です。昔は、素敵世代くらいの年齢の女性って、たとえば母親とか真夏でもきちんとしたジャケットやワンピースを着ていたじゃない?だからアクセサリーは結婚指輪だけでも充分だった。でもいまは、この暑さでそんな〝鎧〟を着ていられない。私たち世代は、時代のカジュアル化と猛暑によって、鎧を脱がされちゃったんですよ。機能性服も増えてストレスフリーになった一方で、ゆるんだ肉感もあらわになってしまう、いわば〝脱皮した蟹〟状態(笑)。そんな無防備な私たちを守ってくれるのがアクセサリーなんです。
編集部 なるほど(笑)。でも昔のものがしっくりこないことってありますよね?
地曵さん そう、アクセサリーもアップデートが必要なんです。昔みたいな〝ブランドの金銀財宝〟ではなくて、いまは手ごろに買えるアクセサリーのほうが素敵。同窓会でも、昔奮発して買ったものをそのまま着けていると、途端に〝昔の人〟に見えてしまう。それよりも「これ、娘と行ったザラで買ったのよ」なんて、さらりといまっぽいものを着けている人のほうが断然おしゃれ。アクセサリーもイマドキのものを着けると気持まで若返るものです。それに最近のものは、本当によくできている。程よい本物感がありながら、着け心地もいい。ポイントは、ボリュームがあっても実際には軽いこと。じゃないと首がこるから(笑)。いまのカジュアルでシンプルな服には、はりきり過ぎないくらいがちょうどいい。あと、〝盛り過ぎ〟はNG。大事なのは、「ちょっと足す」くらいのさじ加減。ほら、お蕎麦っておつゆにそのままつけて食べてもおいしいけれど、薬味を入れるとさらにおいしくなるじゃない?大人のアクセサリーもそんなイメージ。
編集部 価格的にもいいですよね。
地曵さん もうね、服もアクセサリーも、昔みたいな〝一生物〟はいらないの。60歳を過ぎたら、一生って意外と短いんですよ。それより、これからの3年、5年を楽しく過ごすことのほうが大事。過去に似合っていたアクセサリーにしがみつくより、「いまの自分」に似合うものを楽しめばいいんです。年を重ねて、自分自身が充分本物だからこそ、アクセサリーは少し遊びがあるくらいでちょうどいい。アクセサリーを軽やかに着けこなせる、それこそが「素敵なあの人」なんです。





