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【60代エンタメ】注目の市川團子が挑む!スーパー歌舞伎『 もののけ姫』への思いを本人にインタビュー〈好奇心の扉・前編〉

「原作を大切にリスペクトして歌舞伎にしていくことで、いい化学反応を目指したい」

團子さんの、原作を大切にする気持ちは、アシタカの衣裳の色にも反映されました。

「スーパー歌舞伎の主役の衣裳は、これまでの作品だと白が多いんです。今回『もののけ姫』では、そのことも踏まえて、アシタカは原作で着ている青と白の間ということで、水色の着物のような衣裳が作られる予定でした。着物のような衣裳にするのはいい翻案だと思いましたが、僕としては色の変更は、原作から離れてしまうと感じたので、演出の横内謙介さんや衣裳の桜井久美さんに『青にしたい』と伝えて。ありがたいことに採用されました」

実は、團子さんはアシタカだけではなく、シシ神も演じますが、これもご自身の発案。

「対照的な二役をひとりでやることは、歌舞伎ではよくある演出です。たとえばスーパー歌舞伎『八犬伝』では、祖父は敵役の象徴である玉たま梓ずさの怨霊と、善人方のゝちゅ大だい法ほう師し を演じました。ほかにもたくさんの例があります。

そこで、『もののけ姫』でやるとしたら、人間と神様ではどうだろうと考えたんです。くわえて、二役の早替りでは、スーパー歌舞伎のスペクタクル要素のひとつとして、ケレン(※1)をお見せできる。早替りや宙乗りなど、ケレンと言われる一見奇抜な演出は、実は意味がともなわないとただの曲芸になってしまいます。次元の異なる価値観を持つ存在を、ひとりの役者がやるという対比には意味があるので成立すると思いました」

※1 大道具や小道具の仕掛けを使って、観客を驚かせるような演出のこと。「外連」と書くこともある。

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