いま再注目されつつある「薬膳」。薬膳の基本の考え方を押さえつつ、不調やお悩みごとに対策を紹介します。自分の状態に合った方法を取り入れてみてください。
無理して食べるのは逆効果。バランスをとることも意識して
「薬膳を取り入れるうえでまず大切なのは、決して無理をしないこと。食事は体に必要なエネルギー源である一方、消化・吸収・代謝にも多くのエネルギーを使います。そのため、夏の疲れなどで食欲が落ちているときに『しっかり食べなければ』と無理をすると、心も体も余計に疲れることに。
そんなときは、口当たりがよく食べやすいものや、自分が『食べたい』と感じるものを少し摂るだけでもOKです。ときには1食抜くことも選択肢のひとつとし、『昼は暑くて食べられなかったけど、涼しい夜にはしっかり食べよう』というように柔軟に考えてみましょう。
そしてもうひとつ大切なのが、バランスです。薬膳では〝中庸〟を重んじます。それは、過不足や偏りのない、バランスのいい調和のとれた状態が健康であるという考え方です。具体的には、次の3つのことを意識してみてください。無理なくバランスのいい状態を保つことで不調が改善し、体が整っていきます」
薬膳で意識したい3つのこと
●ひとつの食材を食べ過ぎない
食材それぞれに温める、冷やす、潤す、乾かすなどの性質があるため、どんなにいい食材でも、ひとつのものを食べ続けるとその性質が強く出過ぎることに。そのため、あらゆる食材を少しずつ摂ることが大切です。
●同じ食材でも食べ方に気を配る
同じ食材でも、調理法や温度、組み合わせによって作用が変わります。たとえば野菜は生よりも加熱することで消化しやすくなり、スープにすれば栄養も摂りやすくなります。その食材を“どう食べるか”も考えてみましょう。
●よい食材でも急に摂りすぎない
人の体は、急な変化を嫌います。どんなに体にいい食材でも、急激にたくさんの量を摂り過ぎると不調の原因に。「ひとつの食材を食べ過ぎない」にも通じますが、これも体の調和を乱すことになるので注意が必要です。
6つの不調別ケアしてくれる身近な食材
気・血・水のバランスが乱れると不調になると考えられ、主に以下の6つの状態に分けられます。自分はどの傾向が強いかを見て、自分の状態に必要な食材をチェックしましょう。
気・血・水のバランスが崩れることで起こる不調をチェック
【水滞】
梨、オクラ、きゅうり、冬瓜、ズッキーニ、大根、れんこん、オリーブオイル、豆腐、豆乳など
【陰虚】
はとむぎ、とうもろこしのひげ、あずき、貝類(あさり、しじみ、牡蠣、ほたて)、海藻類(わかめ、昆布)など
【瘀血】
玉ねぎ、小松菜、トマト、セロリ、にら、春菊、サフラン、ターメリックなど
【血虚】
ザクロ、ライチ、レバー(牛、豚、鶏)、肉(牛、豚、鹿、鯨)、プルーン、なつめ、黒豆、黒ごま、黒米など
【気滞】
しそ、パクチー、スパイス類、みかん、オレンジ、金柑、グレープフルーツ、ジャスミン茶など
【気虚】
いも類(山いも、さつまいも、じゃがいも)、豆類(大豆、あずき、黒豆)、穀類(米、もち米、玄米)、はちみつ、なつめなど
イラスト/oyasmur 取材・文/平井薫子
※素敵なあの人2026年8月号「素敵なあの人 ベストコスメ 2026上半期」より
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