子どもの独立や定年退職などにより、時間の使い方が他人軸から自分軸へ移行する60代にとって、ひとりの時間は孤独ではなく、人生を豊かにする新しい選択肢。素敵世代が人生を謳歌するために〈ソロ活〉が最適な理由、そしてソロ活を楽しむ心得を精神科医の和田秀樹先生に教えていただいました。
これからの健康に直結するのが60代の「ソロ活」です
ホルモンバランス的にも活発に行動できる年代
60代を迎えると、少しずつ家庭内や職場での役割や重責が軽くなっていき、時間と精神に余裕が生まれてくる反面、新たに得た自由時間を一体どう生かしたらいいのかと、迷い、不安な人もいるのでは。精神科医の和田秀樹先生は「60代の女性こそソロ活を」と推奨します。
「仕事や子育てを第一に、生きがいに感じていた人ほど、よりどころがなく不安に感じてしまいがち。これからは時間も労力も自分のために使えるんだと、ポジティブに捉えるよう頭を切り替えてみてください」
体力もあり、ホルモンバランスなど心身の状態的にも60代は〈ソロ活〉に適した年齢なのだそう。
「男性の場合は男性ホルモンであるテストステロンが減り、元気がなくなりがちです。一方、女性は閉経後にテストステロンが増えるため、意欲的になる傾向がある。好奇心を行動に移すためのエネルギーは充分に備わっているはずなので、“もう年だから”といった思考で自分を抑えてしまうのは非常にもったいない」
体力に自信がない、やる気になれないという人に関しては、美意識ゆえのダイエットや健康志向の食事に傾き過ぎていないかと指摘します。
「若いころに比べたら、多少は健康状態に不安も出てくる年代ではありますが、脂肪もコレステロールもそこまで減らさなくていい。節制し過ぎると栄養不足で力が出ないですよ」
動くことは100%老化予防につながる
抵抗なく、自然に〈ソロ活〉ができるようになることは、これから先の人生の充実度を上げるためには、もはや必至の行動とも言えます。
「ひとりでも複数でも、行動すること、つまり体を動かすことは老化予防になるからです。誰かと一緒なら出かけるけれど、連れがいないと動けないとなると、行動する機会は減っていく。20代が引きこもっていても健康状態の致命傷にはなりませんが、60代が動かないでいると老化を早めるリスクになります」
ひとりでできること、誰かとやりたいことと分けてもいい。まずは自ら動いていくことで、同好の士など仲間と出会える確率も上がります。
「すごくアクティブな友人がいて、マメに誘ってもらっているうちに楽しいことが見つかる、という可能性もなくはないですが、効率が悪い。まずは思いついたことをソロでやってみて、趣味になっていくうちに仲間ができることもあります。ひとりでも楽しいし、仲間がいても楽しいと、柔軟に考えたらいい。誰とも会わない、刺激もないといった日々を送っていると、心身は確実に衰えてしまいます。しっかり栄養を摂って好きなときに寝て、時間に縛られない生活を謳歌するうえで、ソロ活という選択は大いにありだと思います」
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