THE YELLOW MONKEYのボーカル、またソロアーティストとしても活躍する吉井和哉さんの3年間を追ったドキュメンタリー映画『みらいのうた』。12月5日(金)より全国公開です。
吉井和哉さんをロックの世界に引き入れた“恩人”との再会、そして40年ぶりのセッションを追うドキュメンタリーのはずが、撮影中に吉井さんの咽頭がんが発覚。台本のない密着期間は約3年におよび、吉井さんの音楽活動の原点、家族や友人しか知らない素顔を映し出します。これまで、そしてこれからの人生を見つめ直す『みらいのうた』の見どころをご紹介します。
目次
ストーリー
ミュージシャン・吉井和哉の原点を探るため、本人の運転で地元・静岡に向かった2022年。そこには彼を音楽の世界に引き入れたミュージシャン・EROがいた。脳梗塞で倒れ、音楽活動どころか仕事もできなくなったEROのために、かつて共に活動したバンド「URGH POLICE(アーグポリス)」の曲を40年ぶりに一緒に演奏しようと約束する吉井。セッション実現までを追うドキュメンタリー撮影のはずだったが、撮影開始から数か月後、吉井が咽頭がんになっていることが発覚。治療をしながら制作を続け、ライブに向けてリハーサルの日々を過ごすものの、思うように声は出ず、ある決断を下すことになる。
そしてついに、スタッフ、ファンの祈りが集まった、東京ドームライブの“復活の日”を迎えた吉井。ライブの3か月後には、EROとの約束を果たしに、静岡に帰郷する。
【見どころ1】「ここまで見せていいの?」NGなしで回し続けたカメラに映ったものとは
映画冒頭から映し出されるのは、吉井さんの地元・静岡の海。舞台役者だった父と踊り子だった母が出会った場所であり、父が亡くなって以降5歳から10代まで住んでいた地です。吉井さんは静岡で実家に寄って母と会い、一緒に洋楽のレコードを聴いていた同級生を訪ね、そして10代の頃出会いバンド活動を始めたきっかけとなったミュージシャン・EROさんのところへ出向きます。EROさんは撮影の数か月前に脳梗塞で半身不随になっていましたが、懸命なリハビリを重ねて再びギターを弾こうとしていました。
その後吉井さんが声帯のポリープ治療を進めるなかで、咽頭がんであることがわかります。吉井さんは病院通いの日々や治療の様子、声が出せないときもカメラを回すことをOKしていて、お母様や地元の友達が登場することもそうですが、ロックミュージシャンがここまで素顔をさらけ出してくれるんだ、と驚きます。
また、ドキュメンタリー撮影を始めてから立て続けに大きなプロジェクトが動き出し、闘病中も楽曲制作やライブへ向けての準備は進みます。カメラは吉井さんの声が出なくなるリハーサルの様子も赤裸々に映し出し、THE YELLOW MONKEYメンバーの声、ファンの声も丁寧に拾い上げています。音楽活動の舞台裏が見られるのは貴重で、THE YELLOW MONKEYファンだけでなく、音楽ファンの興味を誘う内容になっています。
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