自動車の運転免許証の更新時、70歳以上の方には高齢者講習の受講が必須。
三千花さんが初めての高齢者講習を体験! 納得なことも気になることもあったようです。
誕生日が近づいてきたある日、運転免許証の更新連絡はがきが届いた。今回は、20代で車の免許を取得してから1回しか経験していない、無事故、無違反の優良運転者に与えられるゴールド免許だ。
やったぁ!これで免許証の有効期間は5年(違反のある一般運転者は3年)。しかも長時間の講習は受けなくていい。などと喜んだのも束の間、はがきをよくよく読めば、優良運転者であっても高齢者は一般運転者と同じ3年の免許有効期間であったのだ。
ガーーーン! そうだったのか! 悔しいじゃないの。それって高齢者に対しての差別じゃないの?
しかし70代になって初めての免許更新をする私は、冷静になって考えてみた。確かに次の更新まで5年となると、ボケてくる人もいるだろう。視力や身体能力の衰えで、事故を起こすリスクも高まるお年ごろだ。仕方がないわね。
車の運転は、安全を期して期過ぎるということはない。高齢ドライバーによる高速道路の運転の逆走。ブレーキとアクセルの踏み間違えによる人身事故。心臓発作などの症状による交通事故など、高齢ドライバーには予期せぬ事故が多いのは事実。トシをとっても私はダイジョーブ、なんて過信は禁物なのだ。

さて70歳を過ぎると、更新時に最寄りの自動車教習所などで高齢者講習というものを受講しなければならないのだった。本来ならゴールド免許なんだから、講習はパスできたのにと内心イカリが込み上げてきたが、この高齢者講習の終了証明書がないと免許の更新はできないシステムになっていた。
教習所で目の検査や、10分くらい教官が助手席に座って運転をチェックするだけで(試験ではない)、この講習の料金は1万2000円! びっくりした。こちらからお願いしたわけでもないのに、免許を更新したい高齢者からもれなくこの金額(料金は教習所によって異なるらしい)。
高齢者となれば、年金生活者もいるだろう。車がなければ病院にも行けないくらい不便な場所に住んでいる人もいるだろう。お年寄りにいつまでも安全運転してほしかったら、このような簡単な講習に高額料金を支払うのはちょっと違う気がした。
そして、この高齢者講習は75歳を超えたら、認知機能検査があるのだという。一緒に講習を受けた方たちは、待ち時間に「早く運転免許を返納させたくてたまらないに違いない」などと口々にご不満顔。
そりゃあ、そうよね。高齢者だって個人差はあるし、車が生活に必要ならなおのこと。まあね、最後にイラストで教習所が喜びそうなこと描いておくよ。
イラスト&文/石川三千花
※素敵なあの人2026年5月号「石川三千花の素敵とそれなりの間にはvol.70」より
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