ところが、このビューティー系アプリは、若い世代には常識だが、化粧まで思いのままに加工できるので、こういうことに詳しい年配者がいきなり若メイク顔に作り変えたりする。いるんですよ、知り合いが〝頂き女子りりちゃん〟のごとく、アニメのようなつぶらな瞳にマスカラたっぷりでピンクのチーク。それをSNSに投稿したものだから、彼女と同世代の70代がびっくりたまげて、LINEのチャットで噂の的。加工のし過ぎは、整形ではないが一度ハマるとエスカレートするからご用心だ。
それから、いつも疑問に思うことは、自分の顔を加工し過ぎると、実際に人と会って生の顔をさらしたときに、写真とあまりに違う事実にどう対処しているのだろう、ということだ。マッチングアプリなんかに登録するとしたら、多分みんな加工するよね。でも考えてみれば、加工するのが当たり前ならば、そんなことは各自、織り込み済みで、実際に会っても驚かないのかも。や〜、バーチャル(仮想)の世界は刻々と迫ってきているんですね〜。
イラスト&文/石川三千花
※素敵なあの人2024年8月号「石川三千花の素敵とそれなりの間にはvol.49」より
※画像・文章の無断転載はご遠慮ください
- 1
- 2
この記事のキーワード