動画制作の技術を身につけた前座時代
翌年、見習いから前座になったごはんつぶさん。しかし2 02 0年にコロナ禍に見舞われ、緊急事態宣言の解除後も自宅待機と寄席仕事(※2)の繰り返し。
「コロナ禍をきっかけに動画を配信する落語家も増えました。が、前座のオンラインでの落語の活動は禁止。ならば今後のために動画制作ができるようになろうと決めて、台本を書いてショートドラマやアニメーションを作ってアップしていました。基礎的な技術を覚えたかな、というころに寄席が本格的に再開。2022年に二ツ目になりました。コロナ禍がなければ、もう1年ぐらい昇進が早かったかもしれないけど、二ツ目としてスタートダッシュできる力は蓄えることができたと思います」
現在は、ごはんつぶさんの公式ウェブサイト、You Tubeチャンネル、SNSでは落語を楽しむための新しい情報が常にアップされています。
「"落語を最速で趣味に"というのが僕の目標。メディアなどで偶然、僕に興味を持った方もすぐに寄席やホールに見に来てもらえるわけではなくて。たぶん、まず動画を見て気に入ってくれたら、SNSで出演情報をキャッチして、そこから足を運んでくださるのかなと。模索しながら、その循環を整えています」
「SNSを見て初めて落語に来ました」と会場で声をかけられたり、全国各地から「落語会を開くので来てください」という依頼も増えてきたそうです。
※1 現在の出演者の名前を書いた紙製の札。
※2 師匠の身の回りのお世話や、楽屋での裏方仕事。



