若いころはなんでもなかった坂道や階段で「はぁ…はぁ…」と息が上がってしまいませんか? もう年だから……運動不足だから……と放っておいてしまいがちですが、息切れは筋力の衰えと過信が原因。簡単な呼吸トレーニングの習慣づけを!実は何歳からでもちょっとしたトレーニングで息切れを緩和することが可能なんです! すぐにできることばかりなので、今日から始めてみてください。
息切れは筋力の衰えと過信が原因。簡単な呼吸トレーニングの習慣づけを!
少し速歩きしたり階段を上ったりすると息が上がる。そんなことが増えると楽しいはずのお出かけや旅行も憂鬱に……。
「息切れは、咳や頭痛のような症状のひとつ。気にはなるけど病院に行くほどではないと思っている人が多いと思います。しかし息切れは生命を維持するために、酸素が足りないから一生懸命呼吸をしなさいというアラーム。病気が隠れていることもあります」と奥仲先生。息切れの原因は、「まず考えられるのは筋肉の衰えです。例えば足腰の筋肉が衰えれば、歩幅は狭くなります。なのに、いままでと同じように歩こうとすると速足になるため、負荷がかかり息切れが起こります。加えて、呼吸に関わる筋肉・呼吸筋も年齢とともに衰えます。40代~50代と同じようにできると過信すると、体は無理をしているので息切れが起こってしまうのです」。
とはいえ、呼吸筋はトレーニングすれば回復するのだそう。「わざわざ呼吸のトレーニングのために時間をとるのは大変ですが、普段から信号やエレベーター、電車などの待ち時間を使ってゆっくりと呼吸することを心がけるだけでも効果があります。また10メートル程度、息を止めて歩く、電柱1本分速足で歩くなど、あえて負荷をかけるようにすることで、息切れしづらくなっていきます」
息切れが起こる仕組み
呼吸筋の動きを指示するのが呼吸中枢。ここを支配する大脳中枢は、呼吸中枢からの指示を受け取りながら、呼吸筋の働きや体内の酸素濃度を管理しています。「もっと呼吸を!」という指令が出ていても、呼吸の個人の能力には限界があり、酸素不足をすぐには満たせず、息切れが起こります。
イラスト/いなばゆみ 文/峯澤美絵
※素敵なあの人2024年10月号「坂道、階段、ランニング……素敵世代の活動を阻む〝 はぁ…はぁ…〟の正体とは!いますぐ始めたい!60代の「息切れ」対策」より
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