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素敵なあの人 2026年1月号

素敵なあの人 最新号

2026年1月号

2025年11月14日(金)発売
特別価格:1690円(税込)
表紙:富岡佳子

素敵なあの人 2026年1月号

公開日:

【60代ヘルスケア】気分が沈むのは冬のせい?冬季うつの原因とセルフケア【薬剤師監修】

寒い日が続くようになり「朝起きるのがつらい」「やる気が出ない」「甘いものばかり食べたくなる」などの不調を感じていませんか? それは「冬季うつ」のサインかもしれません。この記事では、冬季うつの原因や、無理なく続けられるセルフケアを紹介します。

冬季うつとは?

冬季うつとは?

冬季うつとは、秋から冬にかけて、毎年のように気分の落ち込みや眠気、食欲の変化などの症状がみられる季節性のうつ症状のことです。「季節性情動障害(SAD)」とも呼ばれ、とくに女性に多い傾向があります。

不眠や食欲不振などがみられる一般的なうつ病とは異なり、過眠や過食、体重増加などの症状がみられるのも特徴です。具体的には「いつもなら気にならないのに気分が沈む」「無性に炭水化物や甘いものが欲しくなる」「朝、眠くて起きられない」などの症状がみられます。(※1)

冬季うつの原因

冬季うつの原因

冬季うつの原因には、日照時間が短くなり、幸せホルモンと呼ばれる「セロトニン」の分泌量が減少することが挙げられます。セロトニンは神経伝達物質のひとつで、精神を安定させたり、体内時計や自律神経を整えたりする働きがあります。

また、日照時間が短くなると、ビタミンDが体内で生成されにくくなることもセロトニンの減少に関係する要因のひとつです。ビタミンDはセロトニンの合成に必要な栄養素のため、不足するとセロトニンの分泌量の減少につながります。

セロトニンが減少すると感情のコントロールがうまくできなくなり、自律神経の乱れによる不調が起きやすくなる可能性があります。

日常生活のなかでできる!冬季うつのセルフケア

冬季うつのセルフケアイメージ

冬季うつ対策では、セロトニンの分泌を促すことが重要です。日常生活のなかに取り入れやすいセルフケアを3つ紹介します。

積極的に光を浴びる

セロトニンの分泌を促すために、積極的に光を浴びましょう。朝起きたらまずカーテンを開けて窓の近くで過ごしながら日光を浴び、セロトニンの分泌を促します。

天気のいい日には屋外で過ごす時間をつくるのも効果的です。散歩などをして紫外線を浴びると、体内でビタミンDの合成を促すことにもつながります。

曇りの日や屋外に出にくい日は、室内の照明を明るくすることもおすすめです。

トリプトファンを多く含む食材を摂る

セロトニンは必須アミノ酸のトリプトファンを元に作られるため、トリプトファンを含む食材は意識的に摂りましょう。トリプトファンは、豆腐や納豆などの大豆製品、魚や肉、乳製品、ナッツ類などに多く含まれています。

また、ビタミンDが豊富なきのこ類や、内臓ごと食べられるししゃもなどの魚、卵などを一緒に摂ることも重要です。食事で必要な栄養素を補い、セロトニンの合成をサポートしましょう。

適度に運動する

適度にからだを動かしてセロトニンの分泌を促すと、自律神経を整える効果が期待できます。

テレビを見ながらストレッチをする、家事の合間に軽くからだを動かすなどの「ながら運動」がおすすめです。無理のない範囲で継続できる運動を習慣にしてみましょう。

冬季うつには漢方薬もおすすめ

漢方薬

冬季うつによるつらい症状を改善するには、漢方薬を活用するのもひとつの手です。漢方薬は自然由来の生薬が不調の根本原因にアプローチし、心とからだのバランスを整えて症状の改善へと導きます

 

冬季うつには「胃腸の機能を高めて疲れを軽減する」「精神の緊張をゆるめる」「自律神経のバランスを整える」などの働きがある漢方薬を選びましょう。

 

<冬季うつにおすすめの漢方薬>

 

・補中益気湯(ほちゅうえっきとう)

胃腸の機能をよくして体力を回復し、気力を充実させる効果が期待できる漢方薬です。体力がなく、疲れやすい人におすすめです。

 

・半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)

喉や胸部に滞った気(エネルギー)の流れを整え、精神の緊張をゆるめて精神不安を改善する漢方薬です。気分がふさぎ、喉や食道部の異物感などがある人におすすめです。

 

症状や体質によって合う漢方薬は異なります。自分に合う漢方薬を知りたいなら、漢方薬に詳しい医師や薬剤師に相談できる「あんしん漢方」のようなオンラインサービスの利用がおすすめです。

 

スマホひとつで専門家に相談できるほか、AIを活用した無料診断も利用できます。手軽なセルフケアのひとつとして、漢方薬を取り入れてみてはいかがでしょうか。

● あんしん漢方:https://www.kamposupport.com/anshin1.0/lp/

小さな工夫で穏やかな毎日を

冬季うつは日照時間が短くなり、セロトニンの分泌量が減少することで起きるものです。冬の間だけだからと放置すると生活に支障がでてしまうこともあります。冬季うつは生活のなかの小さな工夫で軽減できます。朝の光を浴びる、食生活を見直す、軽い運動を取り入れるなど、できることから始めてみましょう。

 

<参考文献>

※1 社会福祉法人恩賜財団済生会「季節性感情障害(SAD)」

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この記事を監修したのは

山形ゆかりさん

あんしん漢方薬剤師 山形ゆかりさん

薬剤師・薬膳アドバイザー・フードコーディネーター。病院薬剤師として在勤中、食養生の大切さに気付き薬膳の道へ入り、牛角・吉野家他薬膳レストランなど15社以上のメニュー開発にも携わる。

症状・体質に合ったパーソナルな漢方をスマホひとつで相談、症状緩和と根本改善を目指すオンラインAI漢方「あんしん漢方」でも薬剤師としてサポートを行う。

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