時間とともに仕事は自然と区切りがついていくもの
『ミニ?』を作り終えて、現在は「ほぼ仕事はしていません」と岡戸さん。ご自身の年齢と、仕事や暮らしへの向き合い方のバランスについて尋ねると……、
「最近は本当に規則正しい生活をしていて、そのせいか毎日があっという間に過ぎています(笑)。仕事や家事というのは、自分でコントロールしているつもりでも、長い時間とともに自然と区切りがついていくんじゃないかなとも思いますね。たまたま自分がしている編集という仕事は、好きなことを続けているとなにかに役立つというか、実になるものじゃないかなとも感じるんです。
『これ、いいね』と思ったものが、思わぬなにかにつながっていくような予感もあります。それを生かすのか生かさないのかは自分次第なのかな。ささやかなことでもいいんだけど、日々の楽しみを発見、勉強することが、いまの生活に新しいなにかをもたらしてくれるような気がします。それだけでは編集者としては充分とは言えないかもしれないけれど、これからのことは、まあ、迷ったりしながらですかね?」。
お話を聞いた方
岡戸 絹枝(おかど きぬえ)さん
『つるとはな』編集長。1955 年埼玉県生まれ。立教大学文学部卒業。1981 年マガジンハウス入社。『週刊平凡』『Hanako』『 Olive 』などの編集に携わり、1998 年から『Olive』編集長。2002 年には『ku:nel』を創刊し、編集長。2010年マガジンハウス退社。2014年『つるとはな』を創刊。
撮影/久家靖秀 構成・文/杉村道子
※素敵なあの人2025年11月号「『ページをめくるたびに、心に響く言葉と出合う つるとはな ミニ?』ができるまで」より
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