国際芸術祭あいち2025
テーマは「灰と薔薇のあいまに」
人が信頼し育み合うようなアートと遭遇する道を探る
「『あいち2025』は、いま世界でもっとも影響力のあるキュレーターのひとり、フール・アル・カシミを芸術監督に、より多様性を重視している芸術祭と言えます。作家も日本人や非欧米圏のアーティストを意識的に選出していて、その組み合わせがほかにはない面白さ。初めて出合う文化と遭遇して、その記憶を持ち帰ってほしいですね」(名古さん)
今回で6回目を迎える、国内外から多数のアーティストが参加する、国内最大規模の芸術祭のひとつ。愛知芸術文化センターのほか、瀬戸の街にも展開される。【開催概要】会期:2025年9月13日(土)〜11月30日(日)、主な会場:愛知芸術文化センター、愛知県陶磁美術館、瀬戸市の街なか、参加作家・団体:61組、芸術監督:Hoor Al Qasimi(フール・アル・カシミ)
[シャルジャ美術財団理事長兼ディレクター、国際ビエンナーレ 協会(IBA)会長]、主催:国際芸術祭「あいち」組織委員会
ウェンディー・ヒュバート 1954年生まれ。オーストラリアのインジバルンディの長老であり、無形文化財保持者、言語学者でもある。2019年に絵画制作を始め、幼少期に見ていた風景やインジバルンディなど重要な場所を描いた風景画で知られるアーティスト。今回の展示では新作を公開する。
宮本三郎《東山動物園猛獣画廊壁画No.3》1948年
水谷清《東山動物園猛獣画廊壁画No.2》1948年
太田三郎《東山動物園猛獣画廊壁画No.1》1948年以上名古屋市美術館蔵
第2次世界大戦時に多くの動物を失ったため東山動物園では1948年に「猛獣画廊」を設け、北極・南極、南方熱帯、アフリカの動物が描かれた3枚の壁画を公開。やがて動物園に動物が戻り、3枚の壁画は1997年に名古屋市美術館に収蔵された。傷みが目立つ状態だったが2022年から「東山動物園猛獣画廊壁画修復募金」がスタート、壁画の修復が完成した。
構成・文/杉村道子
※素敵なあの人2025年10月号「好奇心の扉 現代美術を見に行こう!国際芸術祭の歩き方」より
※掲載中の情報は誌面掲載時のものです。商品は販売を終了している場合があります。
※画像・文章の無断転載はご遠慮ください。
- 1
- 2