「これって健康にいいはず」と思い込んでいることも、実は効果がなかったり、やり方によっては逆効果になってしまったりすることも。皆さんがいいと思っていた健康常識のウソを、南雲吉則先生がズバッと解説してくれます!
今回は、「活性酸素は体に悪い」についてのウソを教えていただきました。
目次
- A子さん
活性酸素は老化やがんの原因になる怖いもの! 体の中にないほうがいいんですよね?
- 南雲吉則先生
いいえ、それ実は間違っています!
活性酸素は本来、免疫力を高めてくれる体にとって必要なもの!
―そもそも活性酸素とはどのようなものなのでしょうか?
みなさん、活性酸素という言葉をよく耳にすると思います。体に悪影響を及ぼす怖いものというイメージがありますが、実際に見たことがあるわけではないので、どういうものか理解するのがなかなか難しいですよね。
人が食事として体内に取り入れたものは99%がエネルギーに変わりますが、そのうちの1%が活性酸素になります。たった1%ですがこれらは心筋梗塞、脳卒中、動脈硬化、がん、老化など、体にさまざまな悪影響を引き起こす要因となる可能性があります。
―それなら、ないほうがいいんですか?
そんなことはありません。活性酸素がなぜ体内で作られるかというと、免疫力を高めて外敵をやっつけるため。ほとんどの活性酸素はよい働きをする、私たちの体に不可欠なものです。しかし、必要以上に活性酸素が発生すると過剰分が悪玉になってしまい、それが私たちの体を攻撃します。
例えば免疫力は人間にとって必要ですが、過剰になると自己免疫疾患やアレルギーを引き起こしてしまいます。活性酸素も同じことで、過剰になればなるほど悪玉も増えてしまうのです。