「急に顔がカッと熱くなる」「首から上に汗が噴き出す」「暖房もついていないのに、自分だけ暑い……」。60代になり、更年期は過ぎたはずなのに依然として続く「ほてり」や「のぼせ」に悩まされていませんか?
周囲にはなかなか理解されにくいこの不快な症状は、日常生活にも影響が出てつらいですよね。でも、その症状にはきっと理由があります。そして、適切な対処法を知ることで、症状を和らげ、より快適な毎日を送ることができます。
そこで、なぜ60代でもほてりやのぼせが続くのかという原因を探り、日常生活で無理なく取り入れられるセルフケアについてご紹介します!
目次
なぜ続く?60代の「ほてり・のぼせ」の原因は?
更年期は一般的に閉経前後の約10年間を指します。その時期を過ぎてもほてりやのぼせが続く場合、いくつかの原因が考えられます。
【1】更年期症状の延長・ぶり返し
ほてりやのぼせの主な原因のひとつは、女性ホルモンであるエストロゲンの急激な減少です。このホルモンの減少は、体温調節などを司る自律神経の働きに影響を与えます。
閉経後、エストロゲンの分泌量は低い状態で安定しますが、からだがその状態に完全に慣れるまで時間がかかったり、何らかのきっかけで症状がぶり返したりすることがあります。
【2】自律神経の乱れ
加齢とともに、自律神経のバランスが不安定になりやすくなります。すると体温調節機能がうまく働かず、些細なことでほてりやのぼせを感じやすくなるのです。とくに、以下のような要因は自律神経の乱れを引き起こしやすいため注意が必要です。
ストレス
家庭や社会での役割の変化、健康への不安など、精神的なストレス。
疲労・睡眠
不足からだの疲れがたまっていたり、十分な睡眠がとれていなかったりすると、自律神経は乱れやすくなります。
気温の変化
季節の変わり目や、室内外の温度差なども、体温調節機能に負担をかけます。
【3】血行不良(冷えのぼせ)
意外に思われるかもしれませんが、「冷え」もほてり・のぼせの原因になります。
とくに下半身や手足の末端が冷えているのに、顔や上半身だけがカッと熱くなる「冷えのぼせ」という状態は、血行が悪くなっているサインです。全身の血の巡りが滞ることで、熱が上半身にこもりやすくなっているのです。