予定を決めず、行き当たりばったりな旅を楽しむ風吹さん。昨年末に友人と訪れた九州もそんな予定を決めない旅で、おいしいあれこれに出合ったそう。
今回ご紹介するのは、温泉旅館の名物のプリン。「ふたつは食べられちゃう」という懐かしい幸せの味です。
ときどき無性に食べたくなる温泉地ならではのスイーツ
昨年の年末年始は九州へ。たまにはのんびり旅をしようと、大阪からフェリーで鹿児島の志布志まで行き、友人と合流。熊本の人吉、阿蘇、大分の別府をまわりました。行き先は、志布志の道の駅にある地図看板を見て決めて(笑)。
別府では、明礬温泉のおすすめ旅館、山田別荘と岡本屋に泊まりました。特に岡本屋はミルキーブルーの温泉が夢のように美しく、お湯もやわらかで、別府の露天風呂でいちばん好きです。
岡本屋の売店で見つけたのが、温泉の蒸気を利用して蒸す「地獄蒸し®プリン」。私、子どものころから蒸しプリンを作ってきたので、プリンにはちょっとうるさいんです(笑)。卵と牛乳と砂糖だけでシンプルに蒸すのが最高においしいと思っていて。岡本屋は、まさにその味!卵のやさしい甘さと焦がし砂糖のほろ苦さが素朴なおいしさで、ちょっとすが入っているのもご愛嬌。ときどき無性に食べたくなる味です。
別府では、俳優の斎藤工さんが支援している老舗映画館「別府ブルーバード劇場」に行ったり、竹細工のお店で職人さんのお話を聞いたり。街の皆さんもとてもやさしく、このプリンを食べるたび、心地よい旅の記憶が蘇ります。