永井愛さん/身近な問題をすくい上げる社会派コメディの第一人者
ながい・あい/劇作家・演出家。二兎社主宰。桐 朋学園大学短期大学部演劇専攻科卒。2000年『兄 帰る』にて第44回岸田國士戯曲賞。2025年『パート タイマー・秋子』『こんばんは、父さん』にて読売演 劇大賞優秀演出家賞受賞ほか受賞多数。身辺や 意識下に潜む問題をすくい上げ、 現実の生活に直結 したライブ感覚溢れる劇作を続けている。
2025年 11 月、チェーホフの知られざる小説をベースにした 新作『狩場の悲劇』を、紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYAにて上演予定。作・演出:永井 愛 出演:溝端淳平、門脇麦、玉置玲央 ほか。
『私たちは何も知らない』(2019年)
女性の覚醒を目指した『青鞜』は創刊当初は世の中から歓迎される。が、彼女たちが家父長制的な家制度に反抗、男性 と対等の権利を主張するようになるとバッシングが激しくなる。
『書く女』
而立書房¥1,650
樋口一葉は⼩説の師匠である半井桃水に恋心を募らせるが、父亡きあと、戸主となったため断念。増すばかりの桃水への思いと欠落感を創作へのエネルギーへと昇華させていく……。一葉の日記をもとにその人生を描いた作品。
『パートタイマー・秋子』
而立書房¥1,870
一流企業に勤務していた夫が失職し、⼩さなスーパーでパートを始めたセレブ妻の秋子。そこで行われているさまざまな不正に驚き、ほかの従業員から疎まれるが、大手企業をリストラされた貫井との交流を深めていく。
取材協力/出雲まろう イラスト/大山奈歩 構成・文/杉村道子
※素敵なあの人2025年6月号「フェミニズムの視点が物語を豊かにする!素敵世代にとって女性劇作家が面白い理由」より
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