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昔の常識は今の非常識? スキンケアもメイクもヘルスケアも新常識にアップデート!【石川三千花さん・エッセイ】

化粧水をパチパチと顔にたたき込む人、少し前まではたくさんいましたよね。
自分の常識がすでに非常識なものになっていないか、チェックしてみてはいかがでしょうか。


昔の常識がいまでは非常識、なんてことが長く生きていると度々起きる。それがルーティンとなっていた行為だと、じゃあいままでなんの疑いもなくやってきたことはなんだったのだろう、なんて思うわけだ。

特に健康に関することや、スキンケア、メイクアップなどは、科学的なデータに基づいての新たな情報だったりするので、急にそれまでのやり方を改善する羽目になる。

毎日のことでいえば、歯磨きの時に使うペースト(歯磨き粉)の量と、すすぎの回数ね。これは世間にはだいぶ浸透しただろうが、ペーストの量は歯ブラシいっぱいにのせて、歯磨き粉に含まれている虫歯予防のフッ素を長く残すために、すすぎはほんの少ない水で1回にするというもの。もちろん、歯磨きをする前に、歯ブラシを水で濡らしてペーストを泡立てる、なんてのはご法度。

でもねー、これ昭和初期生まれのおじいちゃん&おばあちゃんは、なかなかできないかも。だって昔は、練り歯磨き粉じゃなくて粉だったから、歯ブラシは最初に水で濡らしたでしょ、ってなんで私が知っているんだって話ですが、まぁいいや。

それからいまではそんなムボーなことをやっていたのかと大笑いですが、マジでやっていた化粧水を年の数だけ顔にたたき込むってやつ。高齢者だったら数が多すぎて、顔が真っ赤になる非常識極まるスキンケアだった。

自分の常識がすでに非常識なものになっていない?

洗顔に関しては、つい最近まで私も昔の常識を踏襲していました。それは、朝の洗顔は顔の必要な油分を取り除いてしまうので、洗顔フォームは使わずにぬるま湯だけで洗えば十分というやり方。これがなんと、いまではまるっきり非常識というではないですか!

正しい朝の洗顔は、昨夜に使ったスキンケアのクリームや皮脂などの汚れをちゃんと洗顔フォームを使って洗い落とさなければならず、そのすすぎはほとんど水に近い温度(毛穴を引き締めるため)で、最低20回すすぐというものだ。保湿はもちろん大事だが、角質の残った肌にいくら化粧水を入れても無駄なので、ちゃんと洗顔して肌のキメを整えるのが大事ということらしい。

他にも食事は野菜を先に食べて血糖値を急に上昇させない食べ方とか、食後は牛にならずに、軽い運動を短時間した方がいいとか、健康維持のための新しい常識が色々あるわけだ。

こういうのを実行していかないと、自分だけ老けが進んでしまう。というか、こういうことを意識して生活すること自体、まだまだ元気ってことじゃない?

イラスト&文/石川三千花

※素敵なあの人2025年3月号「石川三千花の素敵とそれなりの間にはvol.56」より
※画像・文章の無断転載はご遠慮ください

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この記事を書いた人

石川三千花さん

イラストレーター&エッセイスト 石川三千花さん

映画、ファッションについて独自の観点からイラスト+エッセイを展開。著書に『石川三千花の勝手にオスカー』(集英社)、『勝手にシネマ・フィーバー』(文藝春秋)など多数。

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