長時間座りっぱなしはNG!30分座り続けるだけで、股関節に負担がかかります
股関節は動かさないと痛くなるとお伝えしましたが、特に気をつけ たいのが〝座り過ぎ〟。股関節は元々、立ったときに機能的に使える構造に作られており、座る時間が長くなるほど負担が大きくなります。現代人の座り過ぎの生活習慣は、股関節に悪影響なのです。
立っているときの骨頭のポジション
立っている状態だと、股関節全体にまんべんなく圧がかかります。圧が分散されているので、1か所にかかる負担が少なく、股関節へのダメージは少なくなります。面の広いヒールで踏まれているようなイメージです。
座っているときの骨頭のポジション
座っている状態だと、骨盤に大腿骨頭が押しつけられ、股関節にかかる圧が一点に集中してしまいます。同じ圧を一点で受けるため、ダメージは大きくなります。細いヒールをギューッと押しつけられているようなイメージです。
股関節の動きが悪くなる理由
股関節周辺の筋肉の柔軟性や筋力のバランスが悪い股関節周辺の筋肉が弱い、または体幹が不安定股関節の可動域が狭い股関節が上手く使えないのは、それに関わる筋肉が正しく機能していないため。先天的な形成不全の場合もありますが、それを除けば、多くの人は運動不足や筋肉の使い方に偏りがあることが主な原因となります。
次回は、具体的なエクササイズをご紹介しますので、お楽しみに!
イラスト/はまだなぎさ 文/平井薫子
※素敵なあの人2025年5月号「よく動く股関節エクササイズ」より
※掲載中の情報は誌面掲載時のものです。
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教えてくれたのは
米国スポーツ医学会認定運動生理学士 中野ジェームズ修一さん
東京神楽坂の会員制パーソナルトレーニング施設「CLUB100」の技術責任者。「フィジカルトレーナー」の第一人者。2014年からは青山学院大学駅伝チームのフィジカル強化指導も担当。『すごい股関節 柔らかさ・なめらかさ・動かしやすさをつくる』(日経BP)など著書多数。