肌のアラが気になって厚塗りしてしまったり、メイクすることでかえってシワが目立ったり、少し時間が経つとすぐ崩れたりと、ベースメイクのお悩みが尽きない素敵世代。ビューティエディター・入江信子さんが、春らしく、そしていまっぽい肌になるためのポイントをヘア&メイクアップアーティストの黒田啓蔵さんに聞きました。
大人美肌の伝道師が緊急対談!私たちが目指すべき肌と、最新下地&ファデは相思相愛でした
進化したコスメを駆使し、 抜け感のある肌に仕上げて
入江さん(以下敬称略) 春になったし、肌も着替えて軽やかにしたい!と思いながらも、素敵世代の場合、シミやくすみなどのアラが気になって、どうしても厚塗りになってしまうという声をよく耳にします。
黒田さん(以下敬称略) まず「アラは全部隠す」という大前提をやめないと。いまの時代、覆い隠す鉄壁のベースメイクより、薄づきで抜け感のある肌のほうがおしゃれに見えます。
入江 隠蔽すればするほど、いまっぽさからは遠ざかりますよね。
黒田 それにきっちり塗ると、そのときはいいかもしれないけれど、時間が経つにつれて崩れにつながってしまいます。年齢を重ねた人は、長時間きれいでいられるように考えることが重要。〝瞬発力〟でなく〝ロングタイム力〟。
入江 じゃあ、どうすればいいでしょうか?
黒田 僕、ベースメイクの6割は下地で決まると思っていて。下地でツヤや透明感のある美肌を作っておく。すると下地を塗り終わった段階で、「今日、イケるかも!」って気持ちになるし、重ねるファンデの量も少なくて済みます。
入江 いまどきのファンデって、薄くつけてもちゃんとカバー力があるものが多いから、量が少なくても案外大丈夫なんですよね
黒田 少量にすれば崩れにくいし、シワの間にファンデが入って目立つことも避けられます。
入江 今回、提案してくださる肌は、リキッドファンデとプレストパウダーで作る「ツヤ肌」と、パウダーファンデで作る「透明肌」。
黒田 表現している女性像が違っていて、ツヤ肌はいきいきとフレッシュ。透明肌は上品。
入江 シーンや服装で使い分けたほうがいいんですか?
黒田 なりたい女性像によって どちらの肌でいくかを選んだら、その肌でずっと通しても大丈夫。あとはポイントメイクで変化をつけてください。
入江 それにしても最近のベースメイクって進化していますよね。特に下地。下地で自分の肌がきれいになったと錯覚を覚えるほど。
黒田 スキンケア効果も高くて、落とした後の肌の感触が違う。
入江 まさに「つけているほうが肌にいい」ですね。ファンデもケア効果が高いし、テクなしでも上手くつけられるように設計されています。だからずっと同じものを使い続けず、新しい製品に変えたほうが美肌度は上がりますね。
黒田 進化したアイテムを駆使して、抜け感のある肌になれば、余裕のある印象になるし、実際、心に余裕も生まれます。きっと毎日、自信を持って過ごせるはず。
Profile
(左)ヘア&メイクアップアーティスト・黒田啓蔵さん
いまのエッセンスを取り入れつつ、大人の女性をきれいに見せるメイクに定評あり。俳優やタレントからの指名も多い。
(右)ビューティエディター・入江信子さん
雑誌や広告でビューティ関連の記事を企画、執筆。自らのエイジング体験を踏まえて、読者の身になった情報提供を心がけている。
撮影/人物_資人導〔SEPTEM〕 ヘア&メイク/黒田啓蔵〔Iris〕 スタイリスト/飯田聡子 モデル/橋本弘子 文/入江信子
※素敵なあの人2025年5月号「黒田流春肌に着替えるベースメイク術」より
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