ビタミンDは不足しがちでとるメリットが大きい栄養素
ーとる際に気をつけたほうがいいビタミンがあるんですね。
さらに注意したいのがビタミンEです。出血性脳卒中や前立腺がんのリスクが増加したというエビデンスもあり、抗がん剤や放射線治療中の人は、摂取を控えるべきではないかと個人的には考えます。
―多くの人が積極的に摂っているイメージのビタミンCはどうでしょうか?
ビタミンCの摂取はライナス・ポーリング氏の発表により、以前はがん治療に効果があると言われていました。しかしその後の研究で特に効果がないことがわかったのです。ビタミンCを摂取したからといって体に害はないですが、特にがんの予防や治療に効果もありません。鉄分の吸収を促進してくれるので、鉄分不足になりがちな日本人はとってもいいとは思います。
―積極的にとったほうがいいビタミンはあるのでしょうか?
ぜひとって欲しいのがビタミンDです。ビタミンDが不足するとがんの死亡率が上がるだけでなく、心筋梗塞、肝臓不全、腎不全、うつ、認知症、自己免疫症、骨粗しょう症など、さまざまな不調が起こります。
研究結果でも、充分にビタミンDをとっている乳がん患者の死亡率は0.58倍と低く、ビタミンDとがんの罹患率には大きな関係があると考えられているのです。
また、70代になると女性の2人に1人は腰が曲がっています。一度曲がってしまうと元に戻すことはむずかしいもの。そうならないためにも、60代の素敵世代は腰が曲がっていないうちからビタミンDをきちんととることが重要。日本人の98%はビタミンD不足と言われているので、ぜひみなさんにもっと積極的に摂ってもらいたいですね。
結論!がん予防や健康寿命を延ばすためにビタミンDをとることが大切!
- A子さん
ビタミンDをしっかりとるにはどうしたらいいですか?
- 南雲吉則先生
まずは日光浴をして、紫外線を適度に浴びること。日焼けマシンもおすすめですよ。
魚介類や卵類にもビタミンDが含まれていますが、食べ物だけで必要量を摂るのはなかなかむずかしいため、あわせてサプリで補うのがおすすめです。
不足しがちなビタミンDとオメガ-3脂肪酸を手軽にとれるサプリメント
南極海のスーパーフード「南極オキアミ」から抽出されたクリオオイルには、体内で合成できないオメガ-3脂肪酸を豊富に含み、不足しがちな栄養素を効率よく補ってくれます。また、ビタミンD3を同時にとることができ、紫外線対策を徹底している人や魚をあまり食べないという人にもぴったりの一品です。
命のクリルオイル KRILLOIL 85.2g(710mg✕120粒)¥10,800/命の食事
撮影/山辺恵美子(人物) 文/酒井明子