コーデのアクセントになるヒョウ柄アイテム。でも上手に着こなすのはちょっと難しい印象も……。そこで、ヒョウ柄の上手な取り入れ方を三千花さんが伝授してくれました。
この世には、ヒョウ柄を着る人と着ない人の二種類の人間がいる。
大げさな表現の書き出しになったが、そうなのだ。ヒョウ柄は、レオパード柄などとオシャレに言われて数年ごとに流行るけれど、着ない人は絶対に着ない。そして、ヒョウ柄を着る人は、それが流行っていようがいまいがいつでも着る。
人を二分するアイテム、それがヒョウ柄なんです。まぁ簡単に言ってしまうと、ヒョウ柄を着る人は派手好きで、着ない人は目立ちたくない人……かな。それで私はどうなのか、というと昔から着る人です。
派手好きではない、とは言いませんよ。ですが、できればヒョウ柄の持つイメージ“強気なおばちゃん”ではなくて、ヒョウ柄をオシャレに取り入れている(ここ大事)センスのいい人に見せたいわけです。そしてなぜかヒョウ柄は冬場に着たくなるので、オシャレに見えるコツをイラストで描いてみました。
まずヒョウ柄でいちばん気をつけなければいけないのは、安っぽく見せないこと。フェイクファーのヒョウ柄コートはいかにも暖かそうだが、ある程度のいい年になったら、あれに手を出してはいけません。
あれは若者が着てこそ可愛いのであって、年配者が着たら安さバレバレどころか、ヒョウ柄が体に占める面積が多過ぎて悪目立ち。基本、私たちがヒョウ柄を取り入れる際には、その面積は控えめに、部分使いがいい感じになります。
ちょっと話は飛ぶけれど、ヒョウ柄のコートを着てエレガンス&ゴージャスに見えるのはフランス女優のカトリー・ドヌーヴくらいのものです。あれくらい貫禄がある大スターなら、熟年でもオッケーといえるでしょう。もっとも、ドヌーヴ様はフェイクではなくて、本物の毛皮でしょうが。
どうしてもヒョウ柄のアウターが着たいというのであれば、軽快に着丈が短めのダウンジャケットがオススメです。モコモコよりテカテカ。すっきりと上品にヒョウ柄を着こなすには、生地がつるりとしたダウンの方が見栄えがします。
できれば若者と同じスニーカーではなくて、サイドゴアのアンクルブーツにすると、なおオシャレ。ボトムスは、レギンスやスキニーなデニムだと脚だけが妙に細く見えてバランスが悪いので、NGです。
それからヒョウ柄好きなら1枚は持っているセーターやカーディガンを、衿巻き代わりにコートの上から首まわりに巻くのも素敵です。いずれにしても、新しい着こなしを試して、オシャレなヒョウ柄ファッションを楽しんでみませんか。
イラスト&文/石川三千花
※素敵なあの人2025年3月号「石川三千花の素敵とそれなりの間にはvol.56」より
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