【3】神経心理検査
代表的なのはこのふたつの検査
長谷川式簡易知能評価スケール
日本人医師が考案した知名度のある検査
自分の年齢、いまいる場所や日付を答える、5つの品物を記憶して答える、簡単な計算問題を解くなど、全部で9つのテストを行います。日本では、多くの医療機関で実施されている知名度のある検査方法です。
ミニメンタルステート検査
視空間認知能力や言語能力も含めて評価
現在の時間、いまいる場所、計算、図形模写、文の復唱、物の正しい名称が言えるかなど、11項目を検査します。長谷川式とは異なり記憶力だけでなく言語能力、見当識、視空間認知能力なども評価。問診や診察も行い、総合的に判断します。
【4】脳画像検査
必要に応じて脳の状態や血管の様子、機能的な状態などを調べる検査
MRIなどで脳の状態を検査。脳の血管に動脈瘤、動脈硬化、脳梗塞などがないか調べます。 アルツハイマー型認知症の原因とされるアミロイドβの蓄積の有無や程度を調べるアミロ イドPET検査をすることも。軽度認知障害や軽度認知症の場合は保険診療で検査可能。
【5】その他の身体検査
血液検査や尿検査、心電図検査やレントゲン検査などで体の状態を把握
認知症の検査で必ず行うのが血液検査。糖尿病、甲状腺機能低下、LDLコレステロールの数値、貧血、不足している栄養素などを調べます。ほかの病気による認知症を見つけるため、そして認知症の危険因子を探り、今後の治療方針の決定に役立てます。
イラスト/カツヤマケイコ 文/酒井明子
※素敵なあの人2025年2月号「いまは予防もできる時代です 認知症治療最前線」より
※掲載中の情報は誌面掲載時のものです。
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