口腔内マッサージ習慣で口まわりが立体的に
山本 先生が提唱する口腔内マッサージも続けています。
三上 素敵世代にはぜひやってほしいマッサージです。嬉しい効果はいくつもあります。まずは唾液腺を刺激して年齢とともに減る唾液の分泌を促すこと。唾液は口腔内の浄化や乾燥対策、食べ物の消化にも関わる素晴らしい存在で、唾液が出ると副交感神経が優位になってリラックスするので、夜の習慣にすれば安眠効果も。そして、奥歯の歯茎から頰の裏側を通って頰骨の下まで指でなぞる、Cの字マッサージも1日1回、夜に。無意識の食いしばりでかたくなる咬筋をほぐし、続けることで口の動きもスムーズになりますよ。
山本 頰の裏側のマッサージは即効で顔がリフトアップしますよね。ほうれい線が気になる人にもおすすめです。
三上 習慣にすると頰がぐっと上がって目の開きまで変わり、例えるならアンパンマンの顔に!私たちの頰の位置が高いのは、マッサージ効果ですね。
山本 輪郭までシュッと引き締める舌トレーニングも欠かせません。
三上 舌の根元の筋肉が衰えると二重あごになるし、呼吸を妨げるのでいびきや睡眠時無呼吸症候群のリスクも。舌をぐいっと上げる筋トレはあごまわりもすっきりします。舌の可動域を広げるために、舌の裏側の緊張もほぐしましょう。
山本 舌トレのつもりで、私は駅から家までの帰り道に舌で上下の歯茎をぐるっと周なぞる、を繰り返しているんですけど、それってどうですか?
三上 舌についた細菌を口の中に広げることになるので、口内環境が健全でない人にはあまり勧められないかも。
山本 私も悩んでいますが、鼻の下(人中)が長くなるのも老化ですよね。これも“おばあさん唇”のひとつだな、と。
三上 皮膚のたるみと筋肉のゆるみ、骨格の変化もあると思います。日常的に歯を見せてよく笑い、たくさん話すなど意識して口を大きく動かすことも人中ののび予防や唇の血色アップになるはず。片方の歯で嚙む、抜けた歯を放置するのも口元の歪みを招くので注意しましょう。早食いもNG。ひと口を少量にしてよく嚙み、唾液と一緒に飲み込むのが理想。
山本 口の中のコンディションと見た目は比例するんですね。
三上 浩未さんは口元への意識が高くメンテナンスも続けているから、笑顔が左右対称だし、歯と輪郭もきれい。
山本 清潔感と若々しさは口元から。肝に銘じます!
加齢とともに鼻の下が長くのびます。また側面から見た上唇の反り返りもなくなり、鼻の下が丸みを帯びて上唇が巻き込まれるように。写真提供/花王
撮影/人物_ 藤井マルセル〔t.cube 〕 文/片岡えり
※素敵なあの人2025年1月号「「おばあさん唇」にならないための口元美人養成講座」より
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