楽しいのが大事。構えないほうがいい
加賀 去年、共演したときにあなたに「どうしたの?上手くなったわね」って言ったのよね。『虎に翼』(2024年)を観たときに、ひと皮剝けたって思った。それまでは雰囲気で芝居してる感じがして、芝居がうまい人って思わなかったの。
沢村 すごく嬉しいんですけど、僕の中では『虎に翼』は手応えがない役でした。
加賀 構えないほうがいいんじゃないの?『ザ・ロイヤルファミリー』(25年)は?
沢村 手応えないです(笑)。
加賀 とても哀愁があってよかった。お金持ちの役だから、ひとつ間違えたら、いやらしい男になっちゃうからね。
沢村 『虎に翼』は滝藤賢一さんや松山ケンイチさんがとても達者なんで。
加賀 あなたはボーッとしてたけど、それがよかったのよ。
沢村 ライアンというフレンドリーな役に救われました。
加賀 小林薫さんとかキラ星のごとく共演者がいて、そのなかであなたが印象に残ったの。
沢村 嬉しい!共演者とのバランスもよかったと思います。とても楽しかったんです。
加賀 〝楽しい〟が大事なのよ。
沢村 はい。『大女優殺人事件』(18年)では、古谷一行さんが犯人役、僕は刑事役でした。トリックを説明するページのシーンを和泉聖治監督に長まわしで撮っていただいたときは、すごく集中しましたし、なにより楽しかったです。
加賀 『やすらぎの郷』(17年)、『やすらぎの刻』(19年)も台詞が13ページとか普通。沢村 すごい!石坂浩二さん、橋爪功さん、八千草薫さん、浅丘ルリ子さん、野際陽子さんと。
加賀 みんな集中力が高かったし、いい緊張感があって、そういう現場は脳の洗濯になっていいのよね。撮影に4時間とってあるけど、1回でOKだから3時間巻きはしょっちゅう(笑)。

大人の雰囲気溢れる、笑いがいっぱいの和やかな撮影となりました。



