自分と家族の安心な未来のために始めたい終活。その基本を、専門家の解説のもと紹介する新連載がスタート。
初回は「認知症」と「お金」をキーワードに、起こりうる困り事や対策を紹介します。
第1 回テーマ ▶ 認知症になったときのためのお金の備え
銀行のサービスや公的制度を活用し、早めの対策を!
「認知症は、ある日突然発症するわけではありません」と話すのは司法書士の太田垣章子さん。
「判断力や記憶力が徐々に低下し、それまでできていたことができなくなっていきます。その代表例がお金の管理。たとえば、銀行手続きの仕方が思い出せなくなる、ATMの操作方法や暗証番号を忘れてしまうなど。また、認知症の診断がついたことが知られると、銀行口座が凍結されてしまいます。自分のお金なのに使うことができなくなってしまうのです。『認知症の親を施設に入れるとき、親の預金が使えず施設代の支払いが大変だった』というように、家族に迷惑がかかるケースも。
そうならないために、元気なうちの対策が大切です。活用したいものとして、まず『予約型(予定型)代理人サービス』があります。銀行が提供するサービスで、本人の判断能力が低下したときに代理人が口座のお金の出し入れができるようになるというもの。類似サービスに『代理人カード』がありますが、認知症への備えとしてならば前者がよいでしょう。
もうひとつ、公的な支援制度である『任意後見制度』があります。お金だけでなく生活まわりのあれこれについて備えられるため、断然こちらがおすすめです。『法定後見制度』とよく比較されますが、これは備えをしておかなかった人のための救済制度。任意後見制度のほうがメリットは多いです。家族のため、そして自分の自由で快適な暮らしのために、『自分にはまだ早い』と思わずいまのうちから備えを始めておきましょう」
この記事のキーワード





