音楽の豊かさが朗読を彩るコラボレーション・ライブ

FM局にいたころ、番組のなかで語るとき、BGMがあるととても喋りやすかったという松浦さん。
「言葉と音楽が融合できていると、話に集中して聴いてもらえると感じました。この体験から、朗読会でも『楽しかった』『また来たい』とお客様に思っていただけるよう、朗読会を言葉だけの世界から少し解放してみたくなったんです」。
現在は、ピアノ、箏それぞれの演奏家とのコラボレーションを、ふたつのシリーズとして開催しています。
「朗読するとわかるのですが、言葉はイメージを描き出す役割が大切で、大事なことは意外と行間に託されていることが多いんです。その部分が音楽のメロディになったら、聴く人のイメージがより膨らむ助けになるのでは、とも思っています」
名曲アルバムとともに過ごす朗読の時間

松浦さんの次回の朗読会は12 月。松浦さんと同じ放送局出身の久保田克敏さんとともに「朗読と音楽が出会う時」と題し、作家・辻邦生さんの短編集『楽興のとき 十二章』からベートーヴェンの『ヴァイオリン・ソナタ第5 番ヘ長調 Op.24《春》』が登場する『水仙』を。また、筆マメだったと言われるモーツァルトの現存する600 余通からセレクトした手紙を朗読。音楽はそれぞれの朗読作品に連なる楽曲をアナログレコードで。会場は、東京・神保町の隠れ家的な喫茶店「かふぇあたらくしあ」。
>松浦このみさんインタビュー〈前編〉朗読はじめてみませんか?物語を「声にする」ことで目覚める表現力
お話を聞いた方

松浦このみさん
静岡FM放送アナウンサーを経てフリー。TokyoFM、JFN、ラジオ日本などで、数多くの番組パーソナリティを務める。ナレーターとして、テレビ番組、テレビCM、ラジオCM 出演多数。学生時代より朗読を山内雅人氏、鎌田弥恵氏に師事。NHK-FMでは「音楽物語」シリーズの朗読を手がける。声優・ナレーター養成所シャイン講師を経て2009 年一般向けの朗読教室を開講。20 代から70 代、プロ・アマ問わず個性を生かす朗読を大切に取り組んでいる。2024 年、初の著書『聞き手も読み手も楽しめる 朗読のレッスン』(彩流社)を刊行、好評を得る。
イラスト/山﨑美帆 構成・文/杉村道子
※素敵なあの人2026年1月号「自分の声が物語の案内役 物語をより深く楽しむ朗読の世界」より
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