歌舞伎の舞台を撮影し、映画館で楽しむ「シネマ歌舞伎」の最新作『朧の森に棲む鬼』が2026年1月に東劇・新宿ピカデリーほか全国54館で公開されます。完成披露上映会には、Wキャストで主演を務めた松本幸四郎さん、尾上松也さんが登壇し、作品への思いを語ってくださいました。その様子をレポートします!

シネマ歌舞伎『朧の森に棲む鬼』は、シェイクスピアの「リチャード三世」などに着想を得た作品で、松本幸四郎さんと尾上松也さんはWキャストで主人公のライを演じました。ライは底知れぬ欲望に捕らわれ、狡猾な詭弁で人々を騙し、底辺から王座を狙うというダークヒーロー的存在です。
悪役主人公・ライのイメージを受け、舞台挨拶の衣装テーマは「悪い男」。ワイルドなファッションで両者は登壇し、「日本のみなさんこんにちは!コウシロウ・マツモトです」(幸四郎さん)、「ハロージャパン!」(松也さん)と挨拶し、会場が笑顔で包まれました。
17年ぶりに主役・ライを演じる幸四郎さんと、憧れの役だったというライを初めて演じる松也さん。それぞれの思い入れや感想などを熱く語ってださいました。前作とも全然違った仕上がりになり、幸四郎版と松也版もそれぞれの味があるというお話に、観客の皆さんの期待も高まります。
また、Wキャストだと通常は交互に出演するもの。ところが、お二人は主役のほかにもう一役演じることに。幸四郎さんが「Wキャストなら、松也さんがライを演じているときはなにをしたらいいですか?」と聞いたことが発端となり、それぞれサダミツ役も務めることになったそう。「Wキャストだと休みがあるはずなんですが(笑)。でも、サダミツもできるんだ、と嬉しかったです」(松也さん)。など、裏話も披露。
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