テーラーというと、紳士のオーセンティックなスーツを仕立てるイメージ。
「今回は、メンズライクなジャケットをメインにどんなものが近代的なのかを考え‟ニュー・テーラード”というテーマにしてみました」と語るのは、スタイリストの坂本久仁子さん。
「年々、新しい概念のジャケットが数多く展開されているなかで素敵世代が、スマートかつエレガントに輝けるジャケットをご提案したいと思います」
【今月のテーマ】ニュー・テーラード
ジャケット¥250,800、パンツ¥143,000/ともにコー(イーストランド)、ニット¥37,400/コラム(エストネーション)、バッグ¥121,000/デストレー(イザ)、ピアス¥46,100、リング[人さし指]¥255,800、リング[薬指]¥270,400/すべてトムウッド(トムウッド 青山店)、シューズ¥146,300/セルジオ ロッシ(セルジオ ロッシ ジャパン カスタマーサービス)
カラッとした爽やかな秋風が頰を伝う10、11月は、お出かけするのが気持ちいい季節。特に、コーディネートの要になるアウター選びは、毎年楽しみにしている方も多いのではないでしょうか。なかでも、ジャケットは素敵世代をキリッと端正に魅せてくれるアイテムです。
ここ数年、構築的なシルエットやクロップド丈など新しいタイプが登場していますが、特に注目したいのがオーバーサイズのもの。1980年代のバブル期をリアルに生きていた私たちにとっては懐かしさを感じますが、そのころとは時代のムードが違いますし、パワーショルダーは素敵世代がエレガントに着るには少しトゥーマッチかもしれません。だからこそ、いまの空気をまとったジャケットとは? の答えを導き出すために〝ニュー・テーラード〟というテーマでお届けしたいと思いました。
まずご紹介したいのは、2011年にアメリカ・ロサンゼルスで創業した「コー」というブランドのセットアップ。仕立てがよく、モダンなデザインが素敵だな、と毎シーズン注目しています。このジャケットは、前ボタンを留めるとシェイプされたウエストがきわ立つのですが、あえて羽織りっぱなしにして、ビッグシルエットを強調するのが気分。ゆとりのある身幅と袖幅で、動いたときに絶妙なニュアンスが生まれるところに、新しさを感じます。
キャメルのセットアップに程よいアクセントをつけたくて、ブラウンの小物を合わせました。太いヒールのかっちりとした靴で、クラシックなフレーバーをひとふりしています。






