あなたは、終活について考えたことはありますか? 「自分にはまだ早い」なんて思っていませんか? じつは終活は、60代のいまこそ始めるべきものなんです。具体的に考えるべきこと、すべきことについて、専門家である司法書士の太田垣章子さんに伺いました。
60代こそ、終活にベストな時期。
元気なうちに始めるのが秘訣
60代の終活の大切さについて、司法書士の太田垣章子さんに伺いました。
「まず終活とは、人生の終わりを見据えて備えをしておくこと。60代で終活なんて早過ぎるのでは?と思う方もいるかもしれませんが、じつは素敵世代こそベストタイミング。ひとことで終活と言っても、やるべきことはたくさんあります。なにかを決断したり、話し合いをしたり、手続きをしたり、場合によっては大がかりな掃除や引っ越しが必要になる場合も。そんなあれこれをこなすのが、70代を超えると急にハードルが高くなります。年齢を重ねることで、想像力や判断力、行動力が衰えてしまうためで、そこで一から考え始めてももう遅いのです。
『私にはパートナーがいるから大丈夫』『子どもがいるから大丈夫』と考えている方もいらっしゃるかもしれませんが、それは大きな間違い。パートナーに先立たれる可能性もありますし、パートナーが認知症になったらあなたが面倒を見なければなりません。子どもだって仕事や家事、育児などで忙しく、自分の生活を送ることで精一杯のはず。たくさんの兄弟たちで親の面倒を見ていた昔とは違い、いまは子どもの数が少ないためその労力が分散されず、ひとりの子どもにかかる負担が相当なものになってしまいます。そう考えると、パートナーや子どものことはあてにせず、自分自身で備えておくべきなのです。
また終活は、残される家族のためだけでなく、自分の残りの人生を充実させるために行うことでもあります。あなたが最期まで快適に、不安や迷いなく生きるためにも、残りの人生について具体的に考えておきましょう。素敵世代はまだまだ元気で、自分のことを自分でできる年代。『終活なんてまだ先のこと』と思わず、気力、体力、判断力があるいまだからこそ、考え始めてみませんか」
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