各界の目利きが注目する器やアート、暮らしの道具を紹介。今回は、双子の姉妹による精緻な刺しゅうのアクセサリーについて、「岡の」 店主 片岡亜紀子さんに教えていただきました。
姉妹の人形遊びが原点 ドマーシの刺しゅうアクセサリー
「私だけのおしゃれ」が叶う世界にひとつのアクセサリー
びっしりと施された精緻な刺しゅうに、ケシの実のようなビンテージビーズや半貴石をあしらった「domaci(ドマーシ)」のアクセサリー。その手仕事の丁寧さ、細やかさに「いつも見とれてしまいます」と「岡の」店主の片岡さん。
2022年から個展を開催しているそうで「毎回、ほぼ完売してしまう人気ぶり。そのうえ、いらした方が口を揃えて〝いいものに出合えた〟〝楽しかった〟と感謝の言葉をくださるんです。お客様に〝ありがとう〟と言われる稀有な存在であり、不思議な力を感じる作家さんですね」。
実は「ドマーシ」は双子の姉妹ユニット。刺しゅうとさまざまなパーツのあしらいを、姉妹でゆるやかに分担しながら制作しています。
「お互い家庭があって別々に作業しているにもかかわらず、阿吽の呼吸で独創的な世界を作り上げる……双子の強いつながりを感じずにはいられません。子どものころから紙で着せ替え人形を作って遊んでいたそうで、いつしか紙が布になり、クレヨンが針になり、遊びが仕事になった。いまでも作るのがただ楽しくて、創作に関して意見が割れたことは一度もないそう! そんな面も見る人を幸せな気持ちにしてくれる理由ではないかと思います」
表現方法のひとつとして会得した刺しゅうは、なんと独学。欧州の刺しゅうのほか、アジアや南米などさまざまな国の針仕事に学んだ技が「ドマーシワールド」の土台になっています。
また表現の幅を広げる極小ビーズは、主にフランスのアンティークやビンテージ。メタルパーツには世界じゅうから集めた古いものを用い、各国の織物や建築様式なども創作のヒントに。パーツに宿る歴史や文化が作品に深みを与え、世界にひとつのおしゃれを叶えてくれます。
お守りのように身に着けたくなるペンダントはモチーフ各W3.5×H6㎝、紐62㎝ 19,800円(W=幅、H=高さ、φ=直径)




