【見どころ1】国境を越え共感を呼んだ、亡き人を偲ぶ日本の死生観

ユウゾウの古いワゴン車で、ハヤトは遺言通りサーフボードをメイコに届ける旅へ。ユウゾウとクレアもハヤトの旅を見届けることに。
――亡くなったあとも思いが残ってしまった人は、生きている人には見えないけれど、生前の世界にとどまっているという死生観について、エリック・クー監督から事前に説明はありましたか?
それはありませんでしたが、でも、台本を読んだ時点でエモーショナルな感覚はよく伝わってきました。作品中にはお盆や四十九日という日本人の風習が出てきます。海外の人には理解が難しいのではと思われる方もいるかもしれませんが、宗教は違っても人の思いが霊魂として残る、ときにはそばで見ている、という感覚は人間にとって共通の願いのようものなのではないでしょうか。
それに、脚本は監督の息子エドワードさんなんですよ。だから、きっと年齢も関係ない。そういう思い込みの枠を超えて共有できる感覚を細やかに表現されている作品です。
ーークー監督は、多様な文化が共生する国シンガポールの方ですね。
そうですね。複雑な歴史や背景を踏まえてシンガポールという国は今があるのだと思います。本当に多くの文化が交差する豊かな国であって、差別ではなく受け入れることで発展してきた環境のなかで育った監督の感性が、この作品にはよく現れていると思います。
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