『君の名は。』『すずめの戸締まり』などで知られる新海誠監督のアニメーション映画『秒速5センチメートル』を松村北斗さん主演で実写化。10月10日から全国公開です。
“新海ワールドの原点”とも呼ばれる2007年公開の劇場アニメを、今作が商業長編映画デビューとなる奥山由之監督が、最大限の原作リスペクトを込めて映像化しました。小学校の同級生だった少年少女が大人になるまでの18年間を描いた、忘れていた大切な記憶を呼び起こしてくれる物語。見どころを紹介します。
目次
ストーリー
2008年、ソフトウェア開発会社でシステムエンジニアとして働く貴樹(松村北斗)は、人と深くかかわらず、閉じた日々を送っていた。貴樹と小学校の同級生で初恋相手だった明里(高畑充希)もまた、あの頃の思い出と共に、静かな日常を過ごしていた。
1991年、春。東京の小学校で出会った貴樹と明里は少しずつ心を通わせていたが、卒業と同時に明里が引っ越してしまう。離れてからも文通を重ねた中学1年の冬。吹雪の夜に栃木・岩舟で再会を果たしたふたりは、雪の中に立つ1本の桜の木の下で、最後の約束を交わす。「2009年3月26日、またここで会おう」
――30歳を目前にした貴樹は当時を思い出し、自分の一部が遠い時間に取り残されたままだと気づく。18年という時を、異なる速さで歩んだ貴樹と明里が向かう先は……?
【見どころ1】胸の奥にしまっていた“センチメンタル”が刺激される
劇中では貴樹と明里の小学生時代の出会いから、大人になるまでが描かれます。淡い初恋同士の2人は、お互い住む場所が違っても思い出を大切にしていて、大人になってからも会えそうで会えなくて……。子ども時代のほのかな恋心や放課後の過ごし方、進路や恋愛に悩む高校生の青春、そして大人になってからの戸惑いや仕事との向き合い方。観ている間ずっと胸がキュンとしたり苦しくなったり、もどかしくなったり、いつかの自分を重ねたり……忘れていた大切な記憶が呼び起こされるような感覚になります。
奥山監督が「自らの中に残る“センチメンタル”をこの作品に全て置いていくつもりです」とコメントした通り、それぞれの胸の奥にしまっていた“センチメンタル”が刺激される素敵な作品です。
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