「声がかすれるようになった」「以前より声が低くなった気がする」などの声の変化を感じていませんか? 年齢とともに声も自然と変化していくものですが、60代になり会話の最中に声が出にくくなったり、電話で相手に聞き返されることが増えたりしている場合、声の老化が進んでいる可能性があります。
この記事では、声の老化の原因や誰でも無理なく実践できるセルフケアについて解説します。
年齢のせい?声の老化の原因
声は加齢や生活習慣などの影響で老化しやすいものです。声の老化の原因を具体的にみてみましょう。
【1】加齢による影響
声は、声帯とその周りの筋肉、そして呼吸の力によって生まれます。年齢を重ねると、声帯を構成する細胞が減少し、声帯筋が弱くなります。
さらに、加齢により肺活量も少しずつ低下し、声を押し出す力が衰えるため、声がかすれたり、弱々しくなったりするのです。
【2】自律神経の乱れ
女性はホルモンバランスの変化によって自律神経が乱れやすくなります。その結果、唾液の分泌が減り、口腔内が乾燥しやすくなるのです。
喉や声帯が乾燥すると、高い声が出にくくなったり、声が途切れやすくなったりします。たとえば、朝起きた直後や長時間話した後などの喉が乾燥しやすいときに声のかすれが強くなることがあります。
【3】会話の減少
人と話す機会が減ると、声帯を使う頻度も減り、声帯の筋肉が衰えます。からだの筋肉と同じく、声帯筋も使わなければ衰えてしまうのです。
そのため、人と直接会う機会が減ったり、SNSでのコミュニケーションが中心になったりといった会話の少ない生活習慣も、声の老化を進める一因となります。