私は今年で69歳になります(2024年現在)。
私が38歳のときに、外科医だった父親は心筋梗塞に倒れ、一命は取り留めたものの、引退を余儀なくされました。
父の病院を継いだ私は、右も左もわからぬまま、ただがむしゃらに働いてきました。
そして今、後継者も育ち一段落ついて、一息入れながらこの原稿を書いています。
人生という頂上を目指してただひたすら山を登り、さあこれからは周りの景色を楽しみながらゆっくり山を下ってゆく……そんな老後を思い浮かべていました。
ところがです、頂上から見た景色は全く違っていました。
尾根伝いに数多くの山々が遥か彼方まで連なっているのです。
老後・晩年・人生の終着駅と思っていた60代は、なんと人生の再出発地点だったのです。
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