現在全国公開中の映画『スオミの話をしよう』。三谷幸喜監督が長澤まさみさんを主演に迎えた最新作です。スオミという一人の女性が行方不明になったことをきっかけに、現在の夫と4人の元夫が集まるのですが、不思議なことに彼らの思い出の中のスオミは、見た目も性格もまったく別人。一体スオミとは何者なのか、どこへ行ったのか……。
コメディ要素たっぷりにスオミの謎と行方を追うミステリーですが、実は劇中には食べ物や食べるシーンがけっこう登場するんです。この記事では「映画ごはん研究家」の富田夏子が作品の見どころと共に、映画ごはんにも注目した映画レビューとして紹介します。
ここが見どころ
まるで舞台のような三谷幸喜脚本・監督のオリジナル最新作
『記憶にございません!』(2019年)以来5年ぶり、9本目となる三谷幸喜監督の最新作。作品のほとんどが詩人の豪邸で繰り広げられ、長回しのワンシーンも多くまるで舞台のような演出。実際に撮影の1ヵ月前から監督と俳優陣でリハーサルを重ねて本番に臨んでいて、キャストも想定外だったというミュージカルシーンまで登場します。
一人5役、いや6役!? 長澤まさみさんの演じ分けがすごい
長澤まさみさん演じるスオミは5回結婚していて5人の夫がおり、ファッションや性格、時には話す言語までもガラリと変わります。その引き出しの多さは驚くばかりで、徳に終盤の長回しシーンは圧巻です。
神出鬼没の謎多き女、宮澤エマさんの芸達者ぶりにも拍手を送りたくなります!
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