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年を重ねて似合うもの 60代からの大人の装い 素敵なあの人Web

素敵なあの人 2025年10月号

素敵なあの人 最新号

2025年10月号

2025年8月16日(土)発売
特別価格:1690円(税込)
表紙:黒田知永子

素敵なあの人 2025年10月号

公開日:

【60代スキンケア】健やかな肌に大切なのは?肌悩み解消のために知っておきたい皮膚の機能をチェック!【大人の美容学】

スキンケアで美しい肌になりたいとは誰もが思うこと。ならばより上手にお手入れするために、少し踏み込んで美容を学んでみませんか。今回は肌について学びます。知っているようで知らない肌の構造、そのなかでもバリア機能に注目します。

大人の美容学とは……
肌の老化やシミ、シワの原因から、化粧品の成分やその役割まで、意外と知っているようで知らない美容のこと。「大人の美容学」では、美容の知識を増やし、納得して化粧品を選んだりケアを行ったりできるような学びの企画を不定期連載でお届けします。

バリア機能のおかげで肌は健やかさを維持

バリア機能のおかげで肌は健やかさを維持

「角層にはバリア機能があって、肌の内側からの水分蒸散を防ぎ、乾燥から守っています。また細菌、アレルギー物質、花粉といった、外界からの異物の侵入を防いで、肌の健やかさを保ちます」(大庭美保子さん※以下同)

健康な角層の細胞はきれいに整列して並んでいますが、この構造が整っていれば、バリア機能はいい状態に。

「表皮の奥で生まれた細胞は、上に押し上げられながら角層細胞へと変化していきます。バリア機能が整うためには、生まれ変わりの仕組み=ターンオーバーが正常に行われて、しっかりとした角層が作られる必要があります」。

さらに最新の研究では、肌に住む美肌菌が潤いを生み出し、バリア機能を強化しているということもわかってきたとか。

また、年齢を重ねるにつれ、ターンオーバーは遅くなる傾向に。また、乾燥、紫外線、酸化などのダメージを受けると、ターンオーバーは上手くいかなくなります。

「すると角層の構造が乱れて、バリア機能が低下してしまいます。保湿、日焼け止めといったお手入れでダメージの原因となるものは取り除いていきましょう。精神的ストレスや睡眠不足もバリア機能に悪影響を与えるので、できるだけ避けたほうがいいですね」

肌が持つ自分を守る仕組み=バリア機能は、いわば天然の防衛部隊。「守ってくれてありがとう」の気持ちで、今日から意識してケアしてみては。

ブロック&モルタル構造が整っていることがバリア機能の要

ブロック&モルタル構造が整っていることがバリア機能の要

角層の細胞はブロック塀のようにきれいに並んでいます。「その隙間を埋める脂が細胞間脂質で、ブロック塀でいえば、モルタルのように細胞同士をつなげています。この細胞間脂質の配列が整っていることが、バリア機能を良好に保つためのカギとなります」

ターンオーバーが乱れるとトラブルのもとに

ターンオーバーが乱れるとトラブルのもとに

肌悩みの解消には、肌の生まれ変わりの仕組み=ターンオーバーが正常であることが不可欠。一例がシミ。「ターンオーバーが乱れると過剰に生成されたメラニンが排出されにくくなり、いつまでも肌に留まってシミに」

【Column】海で誕生した生命は進化とともに陸上での生活にも適応可能に

海で誕生した生命は進化とともに陸上での生活にも適応可能に

バリア機能は生物の進化と大きな関係があります。進化の結果、水中ではなく、陸上で生活するようになった生物は、乾燥、紫外線、酸化という大きな脅威に対抗しなければならなくなりました。そこでヒトが獲得したのが、肌のバリア機能なのです。

文/入江信子

※素敵なあの人2025年10月号「【不定期連載】大人の美容学PART1 私たちの肌の「構造」と「機能」ガイド」より
※掲載中の情報は誌面掲載時のものです。商品は販売を終了している場合があります。
※画像・文章の無断転載はご遠慮ください。

 

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教えてくれたのは

大庭美保子さん

株式会社資生堂 ブランド価値開発研究所 主任研究員 大庭美保子さん

医薬部外品主剤の開発や薬剤安定性研究、新規事業の商品開発を経て、2007年より主にプレステージブランドのスキンケア、メイクアップ製品の価値開発を担当。

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「年を重ねて似合うもの 60代からの大人の装い」をテーマに、ファッション情報のほか、美容、健康、旅行、グルメなど60代女性に役立つ情報をお届けします!

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