アラスカシーフードを巡る現地取材レポート第2弾は、実際にサーモンに触れるワークショップや、世界から集まったシェフが腕を競った魚料理、雄大な川での釣り体験について。上質なアラスカのサーモンや白身魚を使った各国の魚料理を味わう貴重な機会となったアラスカ旅の終盤戦をお届けします。
天然サーモンは美容と健康をサポートする栄養素の宝庫
鮭のなかでも特にキングサーモンなどの脂の乗った種類は、美容と健康の両面で優れた効果が期待できるスーパーフード。天然サーモンに含まれるオメガ3脂肪酸(DHA・EPA)は細胞膜をやわらかく保ち、肌の潤いをキープしたり、炎症を防いだりする美の助っ人的栄養素。
また、DHAは脳の健康をサポートしたり、EPAは血管・心臓の健康を保ってくれたりと、素敵世代にとって嬉しいことずくめ。タンパク質やビタミンB群も豊富なので、加齢とともに減っていく筋肉対策としても有効。健康的な髪や爪を保つためにも週に2~3回程度、献立に盛り込みたいもの。
ひと口に鮭と言っても、いろいろな種類があることを今回の旅を通して知りました。アラスカで獲れるは、キングサーモン(マスノスケ)、ソッカイ(紅サケ)、コーホーサーモン(銀サケ)、チャムサーモン(秋サケ・シロサケ)、ピンクサーモンの5種類。写真を比べてみると、その違いがはっきりわかります。
サーモン類の中で最も大きく、風味や栄養面でも優れたキングサーモン。文字通りサーモン界の王様です。ほかの鮭と比べても脂の甘味とコクが圧倒的で、リッチな味わい。加熱してもジューシーさはそのまま、バターを使ったソテーなどが美味。
ソッかイ(紅サケ)は身の色が鮮やかで風味が濃く、日本でも上質なサーモンとして人気を集めています。赤色の天然色素である「アスタキサンチン」は強い高酸化力があり、アンチエイジングに最適! 塩焼きはやっぱり紅鮭が絶品ですよね。
コーホーサーモン(銀サケ)は名前の由来にもなっている光沢のある銀色の体が特徴。しっかり脂はのっていますが、しつこくなくふっくらとした身質。和にも洋にも調理しやすく、定番の塩焼きのほか、ホイル焼きなどにもおすすめ。
秋に川を遡上する「秋サケ」として知られるチャムサーモン(秋サケ・シロサケ)は、あっさりとした上品な味わいで、低脂肪・高たんぱく。加熱しても身が硬くなり過ぎず、焼いても似てもしっとり仕上がります。塩鮭や筋子など日本の食卓の定番です。
鮭類のなかではもっとも小柄なピンクサーモン。あっさりしていてクセがなく、ふんわりとした身質でほぐしやすいので、サケフレークや鮭缶など、加工品に多く使用されています。
サーモンのワークショップでは、ステイした「WILDERNESS PLACE LODGE」の専属シェフや各国から招かれたシェフが各サーモンの解体を実演。見事な包丁さばき。私もやってみたいか聞かれましたが、アジとイワシ意外の魚をおろしたことがないので辞退しました(笑)。
キングサーモンをおろしている光景は見ごたえあり。
左からピンクサーモン、秋シャケ、銀サケの身。大きさも色もさまざま!
この記事のキーワード