ポイントジワとチリチリシワのケアは分けて考えるべし
片岡 さっきシワがまったくない顔になりたいとは思わないといったけれど、そういう意味でも化粧品を使ったスキンケアはちょうどいいんですよね。程よくケアして、いい表情ジワは残してくれるから。
松本 シワを記憶しづらい、柔軟性やハリのある肌を作ることも大切で、そういう肌を育てるのにも、化粧品は欠かせない。かたいトレーシングペーパーにはすぐ折り目がつくけど、やわらかいティッシュペーパーにはつきにくいのと同じですね。
入江 おふたりは、毎日どんなふうにシワケアをしていますか?
片岡 資生堂の有効成分、純粋レチノールが大好きで「エリクシール」のポイントクリームを目元や口元に塗っています。レチノールってターンオーバーを促すし、表皮がやわらかくなる感覚もあってマルチなエイジング成分だと思う。今秋発売予定の資生堂の新商品にも期待しています!
松本 深いシワには「ポーラ」のリンクルショットメディカルセラムが効く気がします。なので、眉間や額の横ジワに。
入江 シワ改善有効成分では、その「ポーラ」に使われているニールワン、レチノール、そしてナイアシンアミドも有名ですね。
松本 ナイアシンアミドには美白効果もあるから、効き方としては明るさとともに顔の影を消すっていう感じでしょうか。
入江 ところでシワケアをしていていつも思うのは、ほうれい線はシワじゃなくて、たるみなのでは?ってこと。頰の皮膚が下がり、覆いかぶさって線になっているんだと思う。
松本 確かに、たるみだよね。
入江 真皮に働きかけて底上げするという意味ではシワケアを使うのも理にかなっているけれど、つけるときは「線」の上だけでなく、少し幅広く塗るほうがいいと思う。
片岡 私がいま、部分的なシワより気になっているのが、乾燥したときに顔全体に出るチリチリしたシワっぽさ。細かい凹凸が影になって、肌色が暗く見えるんですよね。
松本 気になるところは、みんな違うはず。チリチリしたシワっぽさがイヤだと思っている人と、目元などピンポイントで「ココのシワが!」みたいに思っている人と。
入江 そこでおすすめしたいのが使い分け。チリチリシワには全顔用、部分ジワにはポイント用というように。チリチリシワは早めに手応えが得られるのもいいところ。
片岡 全顔用では「ディセンシア」のオイルが好きです。
入江 ソフィーナiPもいいよね。
松本 私は「ポーラ」のリンクルショットメディカルセラムデュオを首にも。年齢を重ねると、〝いまある悩みは全部ケアしないと……〟と考えがちだけど、そうじゃないと思うんですね。自分の中でどういう表情でいたいのか、なんとかしたいのはどの悩みなのかを見極めて、ケアを選ぶといいのかなと思います。
片岡 注意したいのは、シワケアアイテムを使っているから保湿はしなくていいという思い込み。特にチリチリシワは潤い不足によるものだと思うから、保湿ケアはマスト。
入江 もうひとつ、心に留めたいのが、「現状維持は効いている証」。だって素敵世代の場合、放っておくと肌の調子は落ちていく一方だから、ケアして現状をキープできていれば、万々歳!深いシワはともかく、浅いシワには効果が出るのがいまのシワ改善コスメ。諦めず、手に取ってみてほしいですね。
“影”を生み、“老け”を印象づける顔全体のチリチリシワと、気になるパーツのシワは定着させない! が合言葉
乾燥で起こるシワ/全顔の散在シワ(チリチリシワ)
顔全体のさまざまなところ
真皮の構造乱れで起こるシワ/部分の定着ジワ
目尻、口元、眉間など
目元、口元などにできる部分ジワと顔全体のチリチリシワ、気になるほうを優先的にケア。資料提供/ポーラ
撮影/人物_ 藤井マルセル〔t.cube〕 ヘア&メイク/藤本 希 文/入江信子
※素敵なあの人2025年9月号『60代からの”シワケア”コスメ最前線』より
※掲載中の情報は誌面掲載時のものです。商品は販売終了している場合があります。
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